Selected Cover Songs 2025
feature #218

Selected Cover Songs 2025

今年で6回目を迎える「Selected Cover Songs」。 eyeshadowが敬愛する選曲家の皆さまに、2025年もっとも愛聴したカヴァーソングを教えてもらいました。 新旧問わず、今年もとっておきの名曲が揃っています。ごゆっくりお楽しみください。
なお、過去のアーカイブは、メニューの検索窓に「Selected Cover Songs」と入力してご覧いただけます。

25 Dec. 2025

ジョンとポール
Selected Cover Songs 2025 #01

ジョンとポール

宅録ミュージシャン
Title

Mattinata

Artist
Luciano Pavarotti
Original
Enrico Caruso and Ruggero Leoncavallo – Mattinata

クラシックは20代から聴き始めたが、今までずっとオペラ的な歌唱が苦手だった。今年遂に苦手を克服し、毎日こんなのばかり聴いている。オペラのアリアはカバーとは言わないだろうが、この歌なら大丈夫であろう。
Wikipediaによれば、エンリコ・カルーソーと言う歌手に進呈され、彼の歌、作曲者レオンカヴァッロ自身のピアノによって1904年に録音されている。パバロッティの愛唱歌であったと言う。

Profile

桑沢デザイン研究所卒。広島県呉市在住。弾き語りを軸にしたパフォーマンスと、様々な思い付きがそれぞれの形になった9枚のアルバム(2006年『1秒=百万年』より『パレルガ・ウント・パラリポーメナ』まで)を発表。2020年アナログ7インチEP『ONGAKU / GOD SAVE THE MEN』。2024年初の著書『いいなアメリカ〜ジョンとポールが歌うランディ・ニューマン』誠光社より上梓。
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Our Covers #036 ジョンとポール

heavenless 2100
Selected Cover Songs 2025 #02

heavenless 2100

妄想カセット製作 / Vinyl偏愛家
Title

The Love We All Need Today

Artist
Jojo Gladdy & The Soul Proff All-Stars
Original
IQ’s – The Love We All Need Today

もうそんな季節なのですね。1年経つの早いものです。今年の新譜だとJohn Roseboroの「Close to You」の配信音源か、この記事が出てる頃にはリリースされる「3月の水」の7インチやEM RecordsからのNora Guthrieのゑでぃまぁこん, Torsoのカバー7インチなんかも気になります。
悩んだ末、2025年の世界に圧倒的に足りないのは愛だと思わされた1年だったのでこのカバー曲を選曲。

The Anticipation Illicit Tsuboi
Selected Cover Songs 2025 #03

The Anticipation Illicit Tsuboi

Producer / Engineer
Title

I’m Leaving Home [from SINGLE (Spain CTI 1971)]

Artist
Kathy McCord
Original
The Beatles – I’m Leaving Home

両親がテレビ業界の関係者ということもありCTIのクリードテイラーに紹介される。
一大レーベルとなった彼のCTIレーベルの第一弾アーティストが実は彼女というのも興味深い。
ビートルズ曲をDon Sebeskyのストリングスアレンジという豪華勢に対し孤独で内省的な歌声が乗る奇跡的な1曲で、彼女のディスコグラフィーの中でも奇跡的な内容。コマーシャリズムに走らないCTIの凄みは偉大である。
スペインのみでリリースされた7インチの音が凄いので機会があったら入手して聴いてみて欲しい。

Profile

Producer / Engineer。国内屈指のロック、ヒップホップ系サウンド・エンジニア、サウンド・クリエイターとして活躍するかたわら、ECDやキエるマキュウのステージにて観客をアジったりターンテーブルを破壊したり火をつけたり、度の過ぎたヴァイナル愛によってレア盤を割ってしまったりと、異様なまでの存在感を見せつけるライヴDJとしても有名。
長年に渡ってアンダーグラウンドからオーバーグラウンド、表方から裏方まで多面的に活躍を続ける、国内屈指のレコード・コレクターにして、日本のヒップホップにおける人間国宝のひとり。
Our Covers #007 The Anticipation Illicit Tsuboi

鈴木惣一朗
Selected Cover Songs 2025 #04

鈴木惣一朗(ワールドスタンダード)

ミュージシャン / 音楽プロデューサー
Title

We’ll Be Together Again

Artist
Boz Scaggs
Original
Frankie Laine – We’ll Be Together Again

『この世とあの世をつなぐこと』
今では知る人も少ないけれど、オリジナル曲を歌ったフランキー・レインは、アメリカの伝説的な歌手。ある意味、ボズ・スキャッグスの歌唱スタイルの基本となった人とも呼べる。1945年/戦争の時代に「いつか、また一緒になれる」と歌った、このバラードをボズは愛した。アーティストはキャリアを踏むと、自分探しのように、若い頃に聴いた曲を歌いたがる。カヴァーを重ねれば、かつての自分に出会えるというのだろうか‥カヴァーするということは‥この世とあの世をつなぐことなのだろうか。

Profile

1959年、浜松生まれ。音楽家。83年にインストゥルメンタル主体のポップグループ “ワールドスタンダード” を結成。細野晴臣プロデュースでノン・スタンダード・レーベルよりデビュー。『ディスカヴァー・アメリカ』3部作は、デヴィッド・バーンやヴァン・ダイク・パークスから絶賛された。近年では、程壁(チェン・ビー)、南壽あさ子、湯川潮音等、多くのアーティストをプロデュース。執筆活動や書籍も多数。最新音源はピアニスト横山起朗とのコラボレーション・アルバム『maebure』(2024)最新著書『こころをとらえる響きを求めて』(2024)。
Our Covers #085 鈴木惣一朗

Sanshiro
Selected Cover Songs 2025 #05

Sanshiro

Deep Dance Music Page
Title

Pastime Paradise

Artist
Pierre-Édouard-Décimus
Original
Stevie Wonder – Pastime Paradise

グアドループの人気グループNSIのメンバーによる素晴らしいアルバムから。Stevieの90’sな打ち込みZoukなカバーが収録されている。ギターがかなり泣いているので苦手な人にはノーサンキューな1曲。面白ネタとして。ちなみにこのアルバムは他にかっこいい曲が入っていてそっちを聴いてます笑

Profile

『ポスト ハウス・ミュージック ディスクガイド』著者。まだ音楽のWebページがほとんどなかった2005年からレコード等を紹介するブログ《Deep Dance Music Page》を書き続けている。世界中の音楽をクラブ・ミュージック視点で、ハウスのようにミックスする世界観を創るべく継続中。DJ24年目。2018年はヨーロッパツアー、2021年はFFKT出演。UK、ドイツ、フランス、オーストラリア等やNTSチャンネル等、海外のレーベルにミックスを提供しておりSoundCloudで公開されている。普段はIT業界で働く一児の父。
Deep Dance Music Page
Instagram
Our Covers #091 Sanshiro

大石始
Selected Cover Songs 2025 #06

大石始

文筆家
Title

常磐炭坑節

Artist
井上園子
Original
民謡 – 常磐炭坑節

「常磐炭坑節」はかつて常磐炭田で働く坑員たちのあいだで歌われていたワークソング。それをジュディ・シルのような丸眼鏡をかけたシンガーソングライターが歌っているライヴ動画を観て衝撃を受けた。ぶっきらぼうでありながら透き通った抒情にはどことなく浅川マキも想起させるし、「常磐炭坑節」にこのコードをあてるところも凄い。ライヴにも足を運んだが、これがまた本当に素晴らしかった。今一番注目しているシンガーソングライターのひとり。2024年のアルバム収録曲だが、今年出会ったのであらためて挙げておく。

Profile

地域と風土をテーマとする文筆家。著書に『異界にふれる』『南洋のソングライン』『盆踊りの戦後史』『奥東京人に会いに行く』など多数。NHK-FM「エイジアン・ミュージック・ニュー・ヴァイブズ」出演中。
Our Covers #001 大石始

岡部修三
Selected Cover Songs 2025 #07

岡部修三

建築家
Title

Hej, Jude

Artist
Marta Kubišová
Original
The Beatles – Hey Jude

1968年、チェコスロバキアの〈プラハの春〉と言われる時代に、チェコの国民的シンガー、Marta Kubišová がカバーしたHEY JUDE。彼女自身、その後20年以上にわたって政府に弾圧され続けるも、自由と平和を求める民衆の歌として、歌詞を書き換えられたこのカバーは、さまざまな形で自由を求める人々に歌われ続けてきた。世界が引き続き混沌を極める2025年はこの曲を思い出しておきたい。

話はずいぶん変わるが、今年はACO『irony』をとにかく繰り返し聴いた。今年急逝した、旧友 澤井妙治君プロデュースのこの曲は、奇跡のように美しい。商業的に音楽をパッケージすることに抵抗し続けた彼に、カバーなんて商売でしょ、と言われないような選曲を、生き方をしないとな、と言うことをここに誓いながら。

Profile

2004年よりupsetters architects 主宰。「新しい時代のための環境」を目指して、建築的な思考に基づく環境デザインと、ビジョンと事業性の両立のためのストラテジデザインを行う。
2014年よりブランド構築に特化したLED enterprise 代表、グローバル戦略のためのアメリカ法人 New York Design Lab. 代表、2018年より愛媛県砥部町で採れる砥石の可能性を模索する株式会社 白青 代表兼任。2021年より日本デザインコンサルタント協会 (JDCA) 副代表理事。
JCDデザイン賞金賞、グッドデザイン賞、iFデザイン賞など、国内外での受賞歴多数。著書に「upsetters architects 2004-2014,15,16,17」(2018年、upsetters inc.)、共著に「ゼロ年代11人のデザイン作法」(2012年、六耀社)、「アーキテクトプラス“設計周辺”を巻き込む」(2019年、ユウブックス) がある。
upsetters.jp
Our Covers #005 岡部修三

はせはじむ
Selected Cover Songs 2025 #08

はせはじむ

DJ / プロデューサー / 愛犬家
Title

Somewhere (Over the Rainbow)

Artist
El Poeta
Original
Judy Garland – Over the Rainbow

2011年リリースの7inch。
Manu Chaoをサンプリングしたデジタル・クンビア「Bongo Dub」が当時の一部のクラブでよくプレイされていたDub Traffik Control。
そのDJユニットの片割れCarlito Headsetの変名El Poetaによるリエディット。原曲は『オズの魔法使い』の劇中歌、ジュディ・ガーランドによる「虹の彼方に」。
各ジャンルで名カバーがありますが、このverは、誰もが一度は聞いた事のあるIsrael Kamakawiwo’oleの名演をクリアかつ深い音像のダブ・ミックスで再構築。
c/wのNICO「These Days」のリエディットも素晴らしいダブルサイダーです。

Profile

1988年、伝説のCLUB《下北沢ZOO》を皮切りに本格的なDJ活動をスタート。以後、《MIX》《CATALYST》《OTO》《THE ROOM》《Organ-Bar》《CAVE》《328》《SONORA》《KOARA》などで活動を続ける。プロデューサーとして矢舟テツロー、土屋浩美、なかの綾、星野みちるなどを手掛ける。また、ライター、ラジオ・パーソナリティー、アレンジャー、リミキサー、企画プロデュース等、来た仕事は断らない事でも定評がある。最近はYouTube「はせはじむの”LAZY FELLOW”」を毎週アップ中。
はせはじむの”LAZY FELLOW”
Our Covers #068 はせはじむ

奥山一浩
Selected Cover Songs 2025 #09

奥山一浩

PICKUP + oncafe 店主
Title

Hibari

Artist
Masako Ohta, Matthias Lindermayr
Original
坂本龍一 – Hibari

ピアニストの大田麻佐子とトランペット奏者マティアス・リンダマイアーによる共演作からの一曲。
美しいピアノの反復と、トランペットのインプロヴィゼーションが優しく呼応する、ノスタルジックで柔らかなカバー。
ミュンヘンを拠点に、コンテンポラリー・ジャズやアヴァンギャルドを基調とする作品をリリースする音楽レーベル、Squamaより。
YouTube

Profile

北海道別海町のMUSIC SHOP PICKUPです。道東の風景にアジャストする音、そして生活と共存し、気分を盛り上げてくれたり、リラックスさせてくれる音───そんな上質なポップ・ミュージックをお届けします。oncafeを併設しています。
PICKUP ONLINE SHOP
Our Covers #095 奥山一浩

軽刈田凡平
Selected Cover Songs 2025 #10

軽刈田凡平

インド音楽ライター
Title

I Dig Love

Artist
Asha Puthli
Original
George Harrison – I Dig Love

Asha Puthliは今よりインドがずっと保守的だった1960年代に単身単身アメリカに渡り、フリージャズ界に飛び込んでオーネット・コールマンらと共演したという当時にしてはかなりラディカルな経歴を持つ女性シンガー。
その後はニューヨークのシーンにも足を伸ばしてアンディ・ウォーホルらと交友を深め、一説にはストーンズの『Exiles on Main St.』の有名なジッパー付きジャケットのアイデアを思いついたのは彼女だったとも言われている。
90年代に数々の人気ラッパーにサンプリングされた『Space Talk』のシンガーとして知っている人も多いかもしれない。
1973年にリリースしたこの曲ではジョージ・ハリスンの原曲をなぜかラムちゃん風のセクシー&挑発的なヴォーカルでカヴァーした怪作。 彼女は他にもマイケル・ジャクソンの「Smooth Criminal」をヒンディー語で完コピした「Chipko Chipko」など不思議なカバー曲が多い。
Spotify

Profile

学生時代に若気の至りの一人旅でインドを訪れ、街にうずまく混沌としたパワーと人々のバイタリティーに衝撃を受ける。音楽好きだったため、「インド人がロックやブルースやヒップホップをやり始めたらすごいことになるだろうなあ」と思ったものの、当時(90年代後半)のインドでは映画音楽以外は非常にマイナーであり、そうした音楽とは出会えないまま終わる。その後もインドに興味を持ち続けたまま時は流れ、2010年代後半、インドのロック、ヒップホップ、電子音楽等のシーンが非常に面白くなってきていることを発見。2017年12月に「軽刈田 凡平(かるかった ぼんべい)」名義でブログ「アッチャー・インディア 読んだり聴いたり考えたり」を開設する。 インドのインディー音楽を中心に、インドのカルチャーや、世界中に出没している謎のインド人占い師「ヨギ・シン」について調査して書いています。都内在住。尊敬する人はタイガー・ジェット・シン。
アッチャー・インディア 読んだり聴いたり考えたり
Our Covers #076 軽刈田凡平

Branco Label
Selected Cover Songs 2025 #11

Branco Label

レーベル運営
Title

Take My Love (Please Won’t You Take My Love)

Artist
The Ultra-Smooth Swagger Band
Original
NTP – Please Won’t You Take My Love

AIに「AIには再現できない音楽はどのようなものか?」と戯れに聞いてみると、まずフリー・インプロヴィゼーションのような規則性がつかみづらい音楽がそうなのだという。もちろん同様の音源を複数学習させれば近い音は制作できるのだろうが、感情の流れなどからくる盛り上がりの緩急の付け方はマネできないのであろう。他には、通常のマイキングから逸脱した録られ方をした楽器の音質(超近接や超遠距離など)、12弦ギターのサウンド(12弦ギター特有の1、2弦と3~6弦の仕組みの違いを的確に再現できない)、あとは、下手であったり或いは意図的にだったりするリズムをズラした演奏なども。(※進化の早い分野なので注釈をしておくと、2025年11月現在での話だ)いずれも、同様の音源をいくつか学習させれば表面的な音はマネできるようだが、根底に潜む意図は理解できないため、的外れな音になってしまう可能性が大いにある。

生き急ぐように手数を詰め込んだ、破天荒なドラムミングが印象的なアル・スポークスという男が、若くしてその才能を散らしたことで50年以上もの間、世に出ることのなかったThe Ultra-Smooth Swagger Band(以下USSB)というバンドの未発表音源アルバムが、時を経て今年リリースされた。筆者と本作との出会いは、AIとその音楽に関する思索に、一つの好例として大きなヒントを与えてくれた。

アルの激しいスネアの連打を、無粋にも丁寧にその打数を数えてみると、必ずしも楽曲の拍数とは一致していなかったり、テンポとシンクロしていなかったりする箇所がある。これを勢いだけの下手な演奏と一蹴することもできるかもしれないが、彼の基本的な技術力の高さや、ここぞという箇所でのそのズラシかたから、100%ではないかもしれないが、半分は意図的ではないかと感じる。楽曲の構成や感情の流れから、ここぞ、という箇所でアルは手数をブチ込むのであり、結果として音楽に人間的な熱が生まれ、良くなっているのだ。このようなドラミングは、適当な70年代ロックの楽曲をAIに学習させても、出力しないだろうし、USSBの楽曲を学習させたとしても、きっと、ここぞ、のタイミングに規則性が見出せず、見当はずれなものになってしまうのではなかろうか。

もちろん、これはアルのドラムに限った話ではなく、同じくらい個性的でAIにはマネしがたい音楽は世の中には他にもあるのだが、筆者がそのような思索を捗らせたきっかけは、アルのドラムであった。

そんな個性的な音を聴かせるUSSBの背景についても語りたいが、それには今回取り上げるカヴァー曲の原曲のバンド、NTPについても語らなければならない。

同じく50年以上の時を経て発掘されたNTPの1st LPの再発盤は、数年前にイギリスのレーベルが無許可でリリースしたものであった。これは悪意によってなされた仕事ではなく、アーティストの連絡先が不明だった中での強行であったらしく、その後このリリースがきっかけでNTPの中心人物ロバート・ヒクソンと連絡も取れたようで、同レーベルの後継レーベルからNTPの4th LP「Upstaged」が2024年には公式再発されている。2ndと3rdを飛ばしていきなり4thを再発した理由は、彼らの全4作を聴いてみれば納得はいく。NTPは基本フォークデュオの宅録バンドであり、どれも素晴らしい作品ではあるが、特に3rdと4thの出来は凄まじく、中でもロック化が進みファズギターが多用されている4thは、いわゆる70年代サイケのコレクター達にはウケの良い内容でもあるため優先されたのであろう。今回取り上げた「Take My Love」は、このNTPの4thに収録されている「Please Won’t You Take My Love」が原曲である。

おそらく71年頃のことであろう、NTPがパーティでライブをやっていた時に、いきなりドラムで乱入してきたのがアル・スポークスであった。これを機に、アルはNTPに3rd「Toward Autumn」から参加しており、これはNTP唯一のトリオ作となっている。ここでのアルは人様のバンドであることもあってか、彼にしては控え目な演奏をしているが、それでもところどころで個性的なプレイが光る。

72年。4thの録音は、何らかの理由でNTPの片割れジェレミー・ブラックフォードが参加していないため(その後もロバートと一緒に録音を嗜んでいたそうなので仲違いしたという訳ではなさそう)、アルとのデュオ作となった。ドラムとパーカッション以外の楽器は全てロバートの多重録音となったことが逆に効を奏したのか、かなり集中力を発揮したアレンジとなっている。前述したとおり出来は素晴らしく、70年代UK自主サイケの範疇では、50年の時を超えて最高傑作の候補に名乗りを上げた感すらある。

NTPの3rd、4th制作の少し前に遡る。アルはCSN&Yみたいなバンドをやりたい!とロバートを誘って、NTPとは別プロジェクトとして、USSBを並行してスタートした。しかし結果的に仕上がった音楽はCSN&Yからは良い意味でかけ離れたサウンドであった。本曲が収録されているこの音源集は、デモ目的で録られたものであろうか。当時はLP化されておらず、テープから抽出され今年リリースとなった。アル本来の破天荒なドラムプレイを中心に、ノエル・レディングに憧れていたロバートはここではベーシストに徹し、他2名のギタリストを配して時代のプログレを取り込み、大胆な楽曲展開が目立つヘヴィサイケとなっている。自主ながらもテクの凄味が感じられる点ではGrannieやCollusionに匹敵するほどだ。ライブを重ね、East of EdenやSteamhammerらとも対バンをし、メジャーとのレコーディング契約やユーロツアーも決定していた矢先の73年、アルは交通事故に遭った。バンドは終焉を迎えた。

本曲はNTP版ではロバートの重ねられたファズギターが聴きどころであったが、USSB版では、クリーントーンのエレキギター、フルートやパーカッションを交えて少しだけジャジーなプログレ/サイケとなっている。アルのドラムもこちらの方が自由奔放で激しい印象。ロバートもこちらではベースだけに集中できるせいか、より伸びやかで活発なプレイだ。どちらも甲乙つけがたいが、アルのドラムがより堪能できるUSSBの音源が、やはり自分には嬉しい。

アルの名前はアルファベット表記にするとAl(エー・エル)となって、AI(エー・アイ)と空目しやすい(なので本稿では人名はカタカナ表記にさせてもらった)。そんな名前の彼が遺してくれた音楽が、時を経てAI時代に蘇り、AI以外の音楽の可能性を示してくれるなんて、皮肉で面白い。

Profile

Branco Label (ブランコレーベル)。音楽好きで、主にsyrup16g、チャゲアス、尾崎豊、ラルク等のJロック/ポップを愛聴する傍ら、‘70年代の世界各地のロック/フォークの埋もれた名盤の探索を嗜む。特に南米とドイツ、日本国内の作品を好む。その趣味の延長で再発専門レーベル・ブランコレーベルを運営。国内外の埋もれた名盤を地道に再発し続ける。20年には新進気鋭のインディーレーベル「レコードの目」との共著で『和ンダーグラウンドレコードガイドブック』という著書を上梓。23年からはYoutube 『ブランコレーベル・チャンネル』で、お気に入りレコードを紹介する動画投稿を開始。25年には、リリース作品のジャケデザインを引用したTシャツの販売をスタート。
ブランコレーベル・チャンネル
Branco Label
Our Covers #031 Branco Label

本根誠
Selected Cover Songs 2025 #12

本根誠

レコード製造業
Title

You Can’t Sit Down

Artist
Philip Upchurch Combo
Original
The Bim Bam Boos – Can’t Sit Down

2025年は9月18日に、敬愛する音楽評論家、DJ、ダーリン・オブ・ディスコティーク山名昇さんが亡くなられて未だ気分がMODなまんまです。
山名さんとは、鮎川誠さんシーナさんとの四人で1999年から11年間ブルース、ロックンロールをぶっ放す音楽ラジオ番組をやっていた。で、今年のSelected Coverは、鮎川さんが記録しておいてくれたプレイリストから、山名さんチョイスからの一曲です。ぼくは詳しくはないけれどブルーズやR+Rが大好きなので、こういう音楽について語り合える知り合いがいなくなるのは本当にさびしいです。
11年間の全プレイリスト

ラジオでの山名さん手書きのキューシート
ラジオでの山名さん手書きのキューシート
鮎川さん、シーナさん、山名さん
鮎川さん、シーナさん、山名さん
Profile

1961年大田区生まれ。WAVE、ヴァージン・メガストアなどCDショップ勤務を経て、1994年《avex inc.》に入社。《cutting edge》にてディレクターとして、ニューヨリカン・ソウル、ECD、東京スカパラダイスオーケストラ、BUDDHA BRAND、シャカゾンビなど多くのアーティストを手がける。東洋化成にてのアナログレコードの営業マンを経て2023年avexに復帰。身につけたアナログ製造・営業のお手前でavexのVINYLを開拓中。『200CD ブラック・ミュージック』、『The Extended』ほか音楽書籍の共著、編集も多数。
Our Covers #006 本根誠

Yukitomo Hamasaki
Selected Cover Songs 2025 #13

Yukitomo Hamasaki

mAtter
Title

I’m Not in Love

Artist
Kelsey Lu
Original
10cc – I’m Not in Love

これまで様々な人によってカバーされたであろうこの曲。リリース時もよく聴いていました。最近、MVをキュレーションしようと思っていて、様々なビデオをYoutubeで掘っておりますが、ふと思い出して久しぶりに観てみたら、なんとなく今の気分でした。
原曲が持つ普遍性を十分保ちながら、明日を想像/創造させる雰囲気ですね。
MVも秀逸です。

Profile

Independent Sound and Artレーベル、《mAtter》運営。国内外の作家のサウンド・アートやアンビエント作品などをリリースし、また同時に様々なギャラリーなどで展覧会などを企画。 毎月第4木曜にDJ BAR KOARA「THURSDAY KOARA」にてDJ。新しくギャラリー”LOWW”を2023にオープン。
mAtter
Our Covers #074 Yukitomo Hamasaki

EL CINNAMONS
Selected Cover Songs 2025 #14

EL CINNAMONS

シナモン族 / 雑誌制作ユニット
Title

Plain Sailing

Artist
chari chari
Original
Tracey Thorn – Plain Sailing

リスニング・ライフ(なんて、かっこつけてみました)のひとつの柱に、ここ数年「ネオアコをちゃんと聴こう!」というものがあり、トレイシー・ソーンのファーストもそんなマイブームの中で手にした一枚だが、途中このメロディーどこかで聴き覚えが……となって脳内検索エンジンにかけたところ、引っ掛かったのがchari chariの『In Time』だった。(2002年の発売だから)大学1年生のときに買った、このセカンド・アルバムでいちばん好きだった曲のオリジナルに約四半世紀越しに出会うとは、なんと長い航海か!
久しぶりに聴いた艶のある畠山美由紀のボーカルとダビーなエフェクトは、今も色褪せぬ魅力を放っており、ついでに当時代官山のボンジュールレコード(井上薫が働いていた)にPort of Notesのアルバムが飾られていた風景なども思い出され、それらをひっくるめて今年のベストカヴァー体験でした。(トニー李)

Profile

ハマのブガルー歌手・チャーリー宮毛を中心にメンチカツ伊藤、トニ―李の3人からなるユニット。横浜を拠点に“シナモンフィーリング(CINNAMON FEELIN’)”なる感覚を普及/追求するべく、これまでに雑誌『EL CINNAMONS』を4冊発行。
現在発売中のリトルマガジン『なnD』の最新号(12号)に編集として参加しました。原稿を執筆したり、インタビューしたり、ファッションページを作ったり、コラムを依頼したりしています(メンチカツも書いてます)。
OFFICE Flaneur
SoundCloud
Our Covers #035 EL CINNAMONS

Gakuji “CHABE” Matsuda
Selected Cover Songs 2025 #15

Gakuji “CHABE” Matsuda

kit gallery
Title

Thinking of You

Artist
Mahina Apple Band
Original
Sister Sledge – Thinking of You

福岡を拠点に、全国のクラブピープルのハートを掴みまくっているシンガーMahina Apple率いるMahina Apple BandがFlower Records30周年のコンピレーションに提供した大名曲のカヴァー。ライブで観た瞬間に自然に涙をしている自分に気がつきました。彼女の歌により、もたらされた安堵感に似た多幸感、そんな想いが溢れると、人は涙するのだなと知りました。

The Mahina Apple Band, led by the Fukuoka-based singer Mahina Apple—who has been winning the hearts of club-goers all across Japan—contributed this stunning cover to the Flower Records 30th anniversary compilation.
When I heard it live, I suddenly realized I was in tears.
Her voice brings a sense of relief that gently turns into pure bliss, and when that feeling overflows, it transforms into tears.

Profile

松田“CHABE”岳二(まつだ “ちゃーべ” がくじ)v 1970年、広島県生まれ。ソロ・プロジェクトのCUBISMO GRAFICO、バンド・スタイルのCUBISMO GRAFICO FIVE、キーボーディスト・堀江博久とのユニット、ニール&イライザ、DJ、リミキサーとして活躍中。また、FRONTIER BACKYARD、LOW IQ 01のライブバンドMASTERLOW等のサポートも務める。2001年には、映画『ウォーターボーイズ』の音楽を手掛け、第25回日本アカデミー賞最優秀音楽賞を受賞。
2010年からは原宿でkit galleryを主宰する傍ら、様々なアーティストに楽曲を提供している。
kit gallery
キピンタラジオ
Our Covers #066 Gakuji “CHABE” Matsuda

YOSSY (YOSSY LITTLE NOISE WEAVER)
Selected Cover Songs 2025 #16

YOSSY (YOSSY LITTLE NOISE WEAVER)

ミュージシャン
Title

Secret Heart

Artist
YOSSY LITTLE NOISE WEAVER
Original
Ron Sexsmith – Secret Heart

2025年6月にYOSSY LITTLE NOISE WEAVER、5枚目のアルバム『恋に忙しくて』をリリースしました。
その中でカバーした曲を選びました。Feistがカバーしたバージョンも大好きです。
本当にシンプルでストレートな曲と歌詞。難しいことは一切ない、すっと入ってくる、これが名曲なんだなとあらためて感じさせられた1曲です。

Profile

DETERMINATIONS、BUSH OF GHOSTSでの活動を経て、YOSSY(キーボード・ヴォーカル)とicchie(トランペット・トロンボーン)が2005年に始動したユニット。
2005年 1st.album『PRECIOUS FEEL』を発表。2007年2nd.album『WOVEN』、 2010年3rd.album『VOLCANO』をリリース。
2018年4th.album『Sun and Rain』リリース。アルバムと同時リリースした7インチシングル「GHOST」を小西康陽氏が2018年の「ダントツ1位」とコメントするなど好評を博す。2020年8月には7インチシングル「WANDERING」をリリース。
それぞれにハナレグミ、Caravan、Mr.Children、Ego-Wrappin’をはじめ様々なアーティストのサポートなどでも活動している。
www.yossylnw.com/
Our Covers #046 YOSSY LITTLE NOISE WEAVER

Syunsuke Ono
Selected Cover Songs 2025 #17

Syunsuke Ono

音楽家
Title

More Today Than Yesterday

Artist
Charles Earland
Original
Spiral Starecase – More Today Than Yesterday

とにかくMelvin Sparksのヴァースのところのバッキングが、どうやったらこんなん思い付くの? って譜割りで凄い。コード進行は原曲とは少し変えていて、”I love you more today 〜”のところを比較すると↓こんな感じ(in C)。3小節目が5度がフラットでないⅦm7でフリジアンを弾いてるのが素敵。

Spiral Starecase
Fmaj7 | Dm7 | E7sus4 | E7
Charles Earland
Fmaj7 | Fmaj7 | Bm7 | E7

オリジナルバージョンのほうは、ハツラツとしたヴォーカルも可愛い歌詞も楽しいんやけど、それよりなにより理想的なスネアの音にドカドカしたキックが素晴らしい。

Profile

音楽家。2012年にアルバム『Electro Voice Sings Sly Stone』を、2018年には3曲入りシングル「Urine Specific Gravity」をリリースし、2024年11月22日に全編インストとなる待望のセカンドアルバム『Black Transparent & White Pearl』を配信スタートした。
X (@SyunsukeOno)
Syunsuke Ono『Black Transparent & White Pearl』裏話

上西暢
Selected Cover Songs 2025 #18

上西暢

ciruelo records
Title

Home Before Dark

Artist
ゑでぃまぁこん
Original
Nora Guthrie – Home Before Dark

アメリカン・フォークの父Woody Guthrieの実娘Nora Guthrieが1967年にひっそりと7インチでリリースしていた超絶名曲を、兵庫・姫路が世界に誇るサイケデリック/アシッド・フォーク・グループ、ゑでぃまぁこんがカバー。そのNora Guthrieの7インチを再発したEM Recordsからの2025年リリース。そして日本語歌詞の作詞が坂本慎太郎。アレンジも完璧な、もはやなにも何も言うことは無い珠玉の一曲。

Profile

2021年にオープンした奈良のオンライン・レコード・ショップ。アヴァンギャルドなものからメロウな音楽までジャンルレスにレコード扱っています。
ciruelorecords.com
Our Covers #077 上西暢

TOMOE INOUE
Selected Cover Songs 2025 #19

TOMOE INOUE

宅録純音楽家 / ラジオ浄土寺便
Title

Creep

Artist
てんしんくん
Original
Radiohead – Creep

てんしんくんの歌声はいつも崩壊寸前のギリギリの場所を歩いている。楽曲のテンポともバンドのグルーヴとも世界の拍とは全く別の層で呼吸しているような、独特の揺れと間合いがある。

彼がバンドで活動していた頃からその危うさに惹かれてきたが、ソロになってからは更にその震えがむき出しになった気がする。歌うたびに、声そのものが今にも溢れ落ちそうで、それでも溢れずに、ぎりぎり保たれたまま届いてくる。

レディオヘッドの「Creep」のカバーは、そのギリギリの生命線が最も美しい形で現れた作品だ。原曲の絶望や自己否定をなぞるのではなく、聴く者の内側にある触れたくなかった弱さを、そっと鏡うつしにする音として響く。その声が胸の奥の柔らかい場所に着地すると、じわじわと身体の中に染み込み、やがて外へ外へと広がっていくような感覚になる。悲しみとやさしさの境界線が溶けて、聴いている側は誰の痛みでもない痛みに触れてしまう。

カバーは、元曲の輪郭をなぞりながら、全く別の世界へ連れていってしまうときがある。この「Creep」はまさにその稀有な例で、てんしんくんの声の本質——〈弱さを差し出す覚悟〉そのものが刻まれている一曲だと思った。

Profile

元《喫茶イノ》店主、現在は絶滅危惧音源を独断と偏見でレスキューしご紹介し成仏させていく架空のマンスリーラジオCD-R『ラジオ浄土寺便』の客室乗務員、井上智恵として旅のお供をさせて頂いております。余暇はビンテージカシオトーン、アナロオグシンセ、リズムマシン等で自作自演独演器楽集を細々と制作。現在4枚目となるソロアルバムその名も『PHARMACY MUSIC』発売中です。
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Our Covers #094 TOMOE INOUE

DJ YAHMAN
Selected Cover Songs 2025 #20

DJ YAHMAN

Tribal Connection
Title

Lady

Artist
Gerald Veasley
Original
D’Angelo – Lady

ジョー・ザビヌル、グローヴァー・ワシントン・Jr.、マッコイ・ターナー、テディ・ペンダグラス、マイルス・ディヴィスなどのサイドマンを務めてきたベーシストによるカヴァー。ということで、最初、なんか凄そう、、と身構えてしまいましたが、まあゆっくり聴いてよと音で話しかけてくれる感じで、スムース・ジャズ、とひとことで言えば、そう、なんだけど、それ、だけではない、リラックスと渋さの両軸漂うステキな内容です。永続的に聴けるカヴァーのひとつです。

Profile

雑食ダンスミュージック〈ジャングル〉を主軸として、ラウンジ・プレイ対応可能な“混ぜる”折衷DJを展開。タイ、ベトナム、中国、韓国でもDJing。《Soul Jazz Records》のジャングル入門編的コンピ『RUMBLE IN THE JUNGLE』などの日本仕様盤CDの解説を執筆、非営利の紙のZine=JUNGLE DOCUMENTシリーズを企画・制作・編著・発行。2009年始動のJUNGLE PARTY Tribal Connectionは渋谷の虎子食堂にて開催中。
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Our Covers #067 DJ YAHMAN

MERMAID
Selected Cover Songs 2025 #21

MERMAID

Beer & Records
Title

I Don’t Want to Miss a Thing

Artist
Lee Francis
Original
Aerosmith – I Don’t Want to Miss a Thing

隣人が酒でおかしくなってしまい、某所で避難生活を送っていたときにローカルなレコード店で巡り合った品。楽しいのは大事。

Profile

東京拠点のプロデューサー。レーベル〈Beer & Records〉主宰。LOS APSON?が推し進めるムーブメント「DDM(Dangerous Dance Music)」の一員。
2022年にCD『HI-TECK SQUAT RAVER!』、2023年に12インチ「溶解」、2025年にLP『DUBMAID』などをリリース。各種コンピへの参加やリミックスの提供も行っている。
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Our Covers #101 MERMAID

showgunn
Selected Cover Songs 2025 #22

showgunn

MOUSOU PAGER
Title

ダンスに間に合う

Artist
小泉今日子&中井貴一
Original
思い出野郎Aチーム – ダンスに間に合う

私はこう見えてあまりドラマを観ることがない生活を送っていたのですが、『続・続・最後から二番目の恋』の評判があまりによく連日SNSで話題になっていたのでどれどれと観てみたところ大変面白く、また自分の年齢とも相まって共感することも多く、すっかりハマってしまいそれまでのシリーズを全く観ていないのに毎週楽しみにしておりました。
主題歌が大好きな「ダンスに間に合う」のカバーというのももちろん大きかったと思います。
この曲の7インチレコードがリリースされるとインフォメーションがあり、3,300円という定価におののいたもののこれはすぐ完売するだろう、と急いで予約して購入できたのもいい思い出です。
そして私はドラマを観る習慣が付き、今でもドラマを観ています。そんな2025年でした。

Profile

1980年生まれ。MOUSOU PAGERというグループでラップを担当しています。たまにDJもします。お気軽にお誘いください。 MOUSOU PAGER 1stアルバム『BEYOND THE OLD SCIENCE』発売中!
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Our Covers #051 showgunn

カマタヒロシ
Selected Cover Songs 2025 #23

カマタヒロシ

DJ / BONUS BEATS CHANNEL
Title

Blue Monday

Artist
Los Fulanos
Original
New Order – Blue Monday

2025年リリースではないけど、比較的最近になって気づいた曲。
バルセロナのグループによるニューオーダーのカバー、しかも『BLUE MONDAY』をブガルーで!
『Bizarre Love Triangle』とか、ニューオーダーにはカバーしたくなるような名曲が多数あるけど、こんな難しそうな曲をわざわざ?全くイメージできない。
早速聴いてみると「ん? コレ、ホントにブルーマンデー?」確かに♪ダッダッダダダダダダダダダ♪って特徴的なリズムを叩いてるし、「How does it feel 〜」って歌い出しの部分も合ってるけど。全然ブルーマンデーに聴こえない。
試しにDJの際に、ニューオーダー好きな知人が何人かいる前でかけてみたけど誰もピンと来ていない表情。あまりにも反応しないので、痺れを切らして「コレ、何のカバーだか解る?」ってこっちから聞いたほど。
カバー曲をかけてるのに気づかれないっていかがなものか?と、ブルーな気分で絶賛プレイ中。

Profile

DJとして長いキャリアを持ち〈カリブ海発世界経由舞踏音楽〉ミックス 『HOTTEST HITS』シリーズで知られ、ライターとしてZOOT16やソクルセット、クボタタケシ等のプロフィールやライナーノーツの執筆・編集を手がける。現在、その溢れる7吋(インチ)シングル愛をグラフィックに詰め込んだスーヴェニアブランド 7ip (Seven-inch Punch) を展開中。
ラジオ生活30周年を機に2023年よりレコードとカルチャー好きの集大成としてスタートさせたポッドキャストプログラム『BONUS BEATS CHANNEL』の企画及びMC担当。Spotifyにて公開中。
BONUS BEATS CHANNEL
Our Covers #099 カマタヒロシ

TOP DOCA
Selected Cover Songs 2025 #24

TOP DOCA

こだまレコード
Title

蝶々‐San

Artist
吉原祇園太鼓セッションズ
Original
細野晴臣 – 蝶々‐San

静岡県富士市吉原、毎年6月に開催される2日間で20万人もの人が訪れ東海一の祇園と称される吉原祇園祭。 毎年5月になるとお祭りまでの1か月間、各町内でお囃子の練習が行われる。子供たちは町内の青年から太鼓を教わり、幼少期からお囃子にどっぷり浸かりながら育っていく。
そんな吉原で育ち、青年として吉原祇園祭に参加するメンバーを中心に2015年に結成。 吉原伝統のお囃子と、ロック、ファンク、ジャズなど現代の音楽をMIXした音楽をマイペースに制作している彼らのファーストフルアルバムに収録されている1曲。
ここをカバーするか! とびっくりしたがそのカバーセンスは秀逸。篠笛、太鼓を、鐘を上手く取り入れたサウンドが心地よい。コーラスもかわいい。

Profile

スカマン&プロデューサー。スカバンドmule train (東京)、THE SIDEBURNS (静岡富士)のドラマーでありジャマイカン・オールディーズをメインとするセレクタークルー《SKA SHUFFLE with Soundsystem》(静岡富士)のオーナー。
自身のレーベル《こだまレコード》から様々なアーティストをプロデュースしたスカ・ロックステディーの楽曲を7インチでリリース、ジャマイカのスタワン12インチディスコミックスをイメージした ”TOP DISCO 45” を12インチでリリース。またレコード制作に関わる、音源のミキシング、ラベル、ジャケットのデザインからシルクスクリーン、プレスのディレクションまで手掛ける。ジャマイカンビンテージのカラー盤レコード100枚を集めたビニ本も出版。
こだまレコード
Our Covers #065 TOP DOCA

Maru
Selected Cover Songs 2025 #25

Maru

DJ / Modern Records代表
Title

I Won’t Never Let You Go

Artist
The Ska Flames
Original
Blues Busters – I Won’t Never Let You Go

2025年12月17日発売の最新作なので、かなりフライング気味ではありますが、【Ska Flames/7インチ・3カ月連続リリース】を当店でお取り扱い出来るお話をいただき、一足先に音源を聴いてビックリしてしまったのが、Blues Busters-「I Won’t Let You Go」の新録カバー。
12インチでプレイしてきた音源とは全く異なる印象で、イントロと中盤でドラムがドカスカ鳴り響く、この新録ver.が今後のクラブシーンのスタンダードになると確信出来る1枚です。
今夏、原宿の個展にもお伺いさせていただきましたが、改めまして、スカフレイムス40周年、本当におめでとうございます✨

Profile

東京Modsシーンの老舗イヴェント〈WHISKY A GO GO!〉全盛期のD.J.を務めた、Blues Dress在籍時の中心メンバー。身体表現と音楽を融合させた現代アート〈Stringrphy〉のプロ演奏家として、フランス・ドイツ・オーストラリア・インド等の大使館・美術館での演奏活動を経て、数年前クラブシーンに復帰。国内外に3,000以上のフォロワーを持つfacebookページでは、ファッション~映画~アートを密接にリンクさせた、ルーツ・ミュージックの新しい価値観を提案しています。
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MODERN RECORDS 1号店(Club系7inch)
MODERN RECORDS 2号店(LP/CD)
MODERN RECORDS 3号店(Rock系7inch)
Our Covers #063 Maru

1TA
Selected Cover Songs 2025 #26

1TA

Bim One Production
Title

Frankie

Artist
Shaolin Rhythm Section
Original
Frankie Valli and The Four Seasons – The Night

UKのダブプレート (ダイレクトカッティング専門レーベル) Shaolin Recordsの別ライン《Fish ‘N’ Chips》から40枚限定の7インチカット。
ノーザンソウル・クラシックにインスパイアされた(といっていた)、ド渋のサックス・インストゥルメンタル・ルーツに仕上げた一曲。UK音楽史の違う文脈からルーツスタイルに昇華した、ありそうでない温故知新なモダンカヴァー? 今年買った7インチでもお気に入りです。

Profile

レゲエ/ダブ、リディムセレクター。レーベル《Rewind Dubs》、《Riddim Chango Records》主宰の一人でもあり、ベース・カルチャー発信集合体「BS0」や、サウンドシステムの祭典イベント「TOKYO DUB ATTACK / Dub Cinema」のプロデュースを手掛けている。e-muraとのダブ・ユニット「Bim One Production」名義を中心に数多くの音源作品をリリース中。
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Our Covers #003 1TA
スペシャル / ダブプレート座談会

中村穣二
Selected Cover Songs 2025 #27

中村穣二

画家
Title

Days of Wine and Roses

Artist
Michel Petrucciani
Original
Henry Mancini – Days of Wine and Roses

今年の初めにニューヨークで友人の横山君に連れて行ってもらったレコード屋さんで出会ったMichel petrucciani のレコード。その中の一曲です。
その日は暖かい1日で沢山の会話をし、レコード屋を巡り、ビールを呑んでという夢のような1日でした。
自分にとって大切なことや必要なものが全て詰まった1日。まさに酒とバラの日々。
実際のこの曲の歌詞は切ないものですが、自分にとってこのレコードはあの日の気温や陽のひかりを思い出すことの出来る大切な一枚、一曲になりました。
そして歌われている歌詞の様に酒とバラの日々のその先へ行くことのないように呑み過ぎないようにしなくちゃなと思ったりもしています。呑んじゃうとすぐに忘れてしまうけど。笑

Profile

画家。横浜市在住。国内外での個展やグループ展で作品を発表しています。
Our Covers #022 中村穣二

KEN KEN
Selected Cover Songs 2025 #28

KEN KEN

KEN2D SPECIAL / URBAN VOLCANO SOUNDS
Title

Je T’Aime… Moi Non Plus

Artist
YOSSY LITTLE NOISE WEAVER
Original
Serge Gainsbourg and Jane Birkin – Je T’Aime… Moi Non Plus

なんと昨年選んだものと原曲が同じという事態になってしまいましたが…!! しかし、僕としてはこれしかないと思い選びました。 リズムボックスとフリューゲルホルンの音の質感、演奏、アレンジ、インストゥルメンタル、レゲエ、とにかく全部ですね。。素晴らしいです。何度も聴いてしまう。

Profile

BEASTIE BOYSと80sダンスホールレゲエから受けた衝撃を独自にREGGAE DUBにトランスフォームしたサウンド(KEN2D SPECIAL)で2008年にPART2STYLEから初のアルバム『Reality Bites』をリリースし、イギリス国営放送BBCの番組など複数で紹介され、UKの有名音楽誌《WIRE》にレビューが載るなど注目を集める。
2013年自らのセルフ・レーベル《Reality Bites Recordings》を立ち上げ7インチ・シングル「I Fought The Law」「APACHE」(通算8枚目)をリリース、パンクとレゲエを最初に繋げたレジェンド!! あのDon LettsにもBBCの番組で即座にプレイされた。2015年、Cocktail Boyzとして《black smorker recods》からmixCD『ENDLESS SUMMER』を、2018年にはPOSSE CUTより『ENDLESS SUMMER2』をリリース。2016年よりDEAVID SOULのhacchiとディスコ・ブギー・バレアリックなクロスオーバーユニットURBAN VOLCANO SOUNDSを始動し、7inch vinyl「そして、カーティスは途方に暮れる/Havana Club」、「sekai wa kimi no mono〜hey young world」feat.ロボ宙、「さめた気分のブギー」と3枚立て続けにリリース。2020年11月にはURBAN VOLCANO SOUNDSの1stアルバム『blue hour』をリリース。
SoundCloud
Our Covers #059 KEN KEN

小渕晃
Selected Cover Songs 2025 #29

小渕晃

ライター / エディター / 選曲家
Title

Weak

Artist
Gretchen Parlato
Original
SWV – Weak

SWVが1992年に発表した「Weak」は、90年代R&B〜ポップス屈指の名曲として特に同業者間で人気&評価が高く、藤井風もカヴァーしています。現役最高の(ジャズ)ヴォーカリストともされるグレッチェン・パーラトのヴァージョンは、昨年9月の来日公演で聴いて以来、耳を離れなくなりますます病みつきに。これ以上なく美メロな原曲をまさに解体〜再構築して聴かせる名人芸カヴァー。
Superflyのカヴァー・アルバム『Amazing』収録曲の数々を、ライヴで聴けたのも今年の大きな〈カヴァー体験〉。1ヶ月経っても彼女の歌声がずっと脳内で鳴り続けてる、、、

Profile

TOWER RECORDSアルバイト、当サイトの主に拾ってもらってのCISCO勤務を経て、月刊誌『bmr(ブラック・ミュージック・リヴュー)』編集〜編集長。現在はCity SoulとHIPHOP仕事など。編著書『シティ・ソウル ディスクガイド』『HIP HOP definitive 1974-2017』他。
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Our Covers #018 小渕晃
小渕晃 Interview

松永良平
Selected Cover Songs 2025 #30

松永良平

ライター / 編集
Title

ディスコ猫ふんじゃった!

Artist
奥田宗宏とブルースカイ・ダンス・オーケストラ
Original
作曲者不詳(日本語作詞は阪田寛夫)

つい先週買ったレコードです。企画意図不明のディスコ物を買うときはいつもドキドキします。ただし、「やった!」と満足できる確率は3割以下……。でも、これは最高の最高の最高でした! 制作年代が1979年なので、ユーロディスコ的なゆるさを想像していたんですが、むしろソリッドなファンクアレンジ。完全にイキきってしまった女性シンガー黒田ゆかりの、JBが憑依したような解釈がすさまじい。中盤からは元の歌詞も完全無視。ネコフン、ジャ!タ!

Profile

1968年、熊本県生まれ。リズム&ペンシル。著書『ぼくの平成パンツ・ソックス・シューズ・ソングブック』『20世紀グレーテスト・ヒッツ』など。月刊誌『POPEYE』にてエッセイ「ONGAKU三題噺』連載中。Instagramにて猫絵「#一日一猫mrbq」随時アップ中。京都α-STATIONにて毎月第4金曜正午から『Echoes of Yesterday』選曲してしゃべってます。
Instaram
Our Covers #021 松永良平
松永良平 Interview

Ohhki
Selected Cover Songs 2025 #31

Ohhki

SSW / プロデューサー
Title

抱きしめたい

Artist
OHHKI
Original
はっぴいえんど – 抱きしめたい

手前の話で申し訳ねえけどよ、今年リリースされたカバーソングとしてこれを推し活させていただきますぜ。
まんずだな、これはかの松本隆氏の詩のカバーアルバムに収録されてる1曲になるんだけどもよ。原曲を跡形もなくやってるのはOHHKIこいつだけなんだよ。だって詩のカバーアルバムじゃねえかっ!
あくまで詩のカバーなんだろっ。だからメロディーは違うもんにした訳だ。しかも原曲といや、はっぴいえんどの2ndの1曲目を飾る「抱きしめたい」じゃねえか、日本的な情緒を出すために大正琴を取り入れたりしてるわけよ。しかもそれでラップぽいことをやってるわけだから。
面白いじゃん、それ。松本さんの詩をちょっと違う角度から観るっていうね、やる側の人間として、そういう試みっちゅうの大事だと 思うわけです。聴く側としてはノイズに聴こえるかもしれないけどよ、最終的には手前のためにやってんだよこれが、おう! 上等じゃねえか! 良いお年を。

Profile

SSW。Isayahh Wuddha、mess/age、Kug Raのメンバーであり京都在住の音楽家 林拓によるプロジェクト。それぞれの名義では異なるアプローチを試みながらもその独創的なサウンド、フィーリングで国内のみならず海外からの評価も高く、Isayahh Wuddha名義では2020年5月にロンドンのガラージ系レーベル「WOT NOT」から12inch、mess/age名義では2024年3月にUSのブギー・ファンク・レーベル「PPU」より7inchをリリースしている。2025年12月にはカセットEPをリリース。2026年初頭にはPPUよりフルアルバムをLPリリース予定。 OHHKIとしては2022年9月に1stアルバム『E.C.H.O』をカセットテープでリリース。2024年11月2ndアルバム『IMPRESSION』をP-VINEよりカセットテープ、LPでリリース。ライヴではダブワイズされたパフォーマンスで好評を得ている。
Lit.link
OHHKI
Kug Ra
mess/age
Our Covers #026 ISAYAHH WUDDHA

松本章太郎
Selected Cover Songs 2025 #32

松本章太郎

ココナッツディスク江古田店店長
Title

A Whiter Shade of Pale

Artist
Frederic Dard & His Orchestra
Original
Procol Harum – A Whiter Shade of Pale

なぜかこのところ、家にいる時は何を聞こうとするでもなくJ.S.バッハ、クロード・ドビュッシーやエリック・サティなどを特に拘りもなくかけている気がします。日々いろいろな音楽を能動的に取捨選択していることもあるなか、専門家ではない私にとっては作為的な工夫や趣向を汲み取らなくても良いところ、環境音楽の在り方とはまた角度違いで、おそらく幼い頃から好むと好まざるとにかかわらず其処彼処に漂っており既に染み込んでいるのか、そこに流れていても流れていなくても改めて介入する必要を感じないところに魅力を感じていたり何も無かったり。
カバー曲、折角なのでクラシックの名曲から連想しまして。バッハ「G線上のアリア」にパッヘルベルのカノン進行を塗したアレンジ、パーシー・スレッジ「男が女を愛する時」とシンクロニシティなプロコル・ハルムの「青い影」関連から。ユーミンの空まで続く白い坂道のや踊り疲れたディスコの帰りのBORO〜ショーケンのはオマージュ枠。正規のカバーとしてゴールデンカップスのバージョンをと思いましたが、昨今より敢えて聞く機会も余りないであろうムード・インストゥルメンタルのこちらを。機長のナレーションと共に今年の個人的受動大賞として選出させていただきました。

Profile

中古レコードストア《ココナッツディスク江古田店》店長。ジャパニーズ・バレアリック/レフトフィールド・ミュージック・コレクション『Walearic Disc Guide(和レアリック・ディスクガイド)』《ele-king books》執筆監修。『Alameda press』『WA B・O・O・G・I・E』『90年代ディスクガイド邦楽編』等寄稿。中古レコードストア《ココナッツディスク江古田店》店長。ジャパニーズ・バレアリック/レフトフィールド・ミュージック・コレクション『Walearic Disc Guide(和レアリック・ディスクガイド)』《ele-king books》執筆監修。『Alameda press』『WA B・O・O・G・I・E』『90年代ディスクガイド邦楽編』等寄稿。
Our Covers #083 松本章太郎

Kana Hoshino
Selected Cover Songs 2025 #33

Kana Hoshino

Creative / 音楽愛好家
Title

Bird’s Lament

Artist
Web Web
Original
Moondog – Bird’s Lament

オリジナルは、Moondog が持つ、NYの街の雑音や都会のリズムがそのまま抽出されたような独自の世界観が、ジャズ好きとしてたまらなく魅力的です。
Web Webのカバーはその神秘性を損なうことなく、より軽やかでルース、余白を感じとても新鮮でした。原曲とMoondogへの深いリスペクトが感じられます!

Profile

北海道札幌市出身。東京でファッションデザインを学んだ後 NYに移住、写真家として活動。今年からLAに拠点を移しゆったりと配信中。
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Our Covers #078 Kana Hoshino

NTsKi
Selected Cover Songs 2025 #34

NTsKi

SSW / プロデューサー
Title

Evil Woman (Don’t Play Your Games with Me)

Artist
Black Sabbath
Original
Crow – Evil Woman (Don’t Play Your Games with Me)

こんなこと現実にはありえないのだけれど、Ozzyはずっと生き続けるような気がしていました。Sabbathのデビュー作で最初のシングルとしてリリースされたカバー曲を挙げさせていただきます。原曲はアメリカのハードロックバンド Crow。リフはかなりSabbathっぽいのに、実はCrowの曲で、彼らの影響をしっかり受けていることがわかります。「もう俺を弄ぶのはやめてくれ(don’t play your games with me)」というセンチメンタルなリリックも、強いリフに乗るとカッコイイね!Ozzy、大好きだったよ。どうか安らかに。

Profile

京都出身のアーティスト、DJ、プロデューサー。R&Bから実験的なラップ、ポップスまで幅広い楽曲を生み出し、サウンドのみならずビジュアル、パフォーマンスまでを自らプロデュースする。フジロックやFFKT、米国のSXSWなど、国内外のフェスティバルへ出演のほか、日本、台湾、ヨーロッパ、アメリカで数多くの公演を重ねる。米オハイオのレーベル〈Orange Milk〉/〈EM Records〉からファースト・アルバム『Orca』(2021)、〈EM Records〉からのセカンド・アルバム『Calla』(2022)、〈Orange Milk〉からサードアルバム『Euphoria』(2025)をリリース。DJとしては、京都West Harlemをベースに日本各地のクラブでプレイし、ニューヨークのThe Lot RadioやロンドンのNTSにも出演。
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ntski.com
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Our Covers #038 NTsKi

廣瀬大輔
Selected Cover Songs 2025 #35

廣瀬大輔

ELLA RECORDSスタッフ / DJ / ライター
Title

Sing Me Softly of the Blues

Artist
Eliana Glass
Original
Karin Krog – Sing Me Softly of the Blues

ニューヨークを拠点に活動するSSW、ピアニストのEliana Glass。Karin Krogがアルバム『We Could Be Flying』で詩をつけて歌ったCarla Bleyによる楽曲のカヴァー。初出は楽曲と同名のArt Farmerによるアルバムで、どちらもSteve Kuhnが鍵盤を担当しており、Kuhnも後年カヴァーと御大もお気に入りのご様子。

Profile

ヴィンテージ・レコード・ディーラー&ショップElla Rrecords所属。かつてはDANCE MUSIC RECORDのジャズ・バイヤーとして新譜を供給し、ライターとして“Jazz Next Standard”シリーズや「Jazz Meets Europe」、「500 Club Jazz Classics」、“Jazz The New Chapter”シリーズ等の書誌や多くのライナーノーツ等へ新旧問わずジャズ / クラブ・ミュージックに関する執筆 / 寄稿、またDJ / 選曲活動を行う。
Our Covers #049 廣瀬大輔

仁林智也
Selected Cover Songs 2025 #36

仁林智也

ボナルーカフェ店主
Title

Road to Nowhere

Artist
Rogê
Original
Talking Heads – Road to Nowhere

元々大好きな曲。ずいぶん前ですがDavid Byrne (ex TALKING HEADS) の来日ライブの際にアンコールで演奏して最高潮に盛り上がってました。
原曲はマーチングのようなワクワクするリズム。Rogêのカヴァーはガットギターとパーカッションをフィーチャーしたブラジリアンビート炸裂のサンバアレンジでワクワク感に加えプリミティブさもあり、宗教のような儀式のような祝祭のようなゾクゾクするカッコ良さも!

Profile

2005年より神戸須磨でボナルーカフェを経営。ライブイベントや小型のフェスなど様々な音楽イベントを手がける。
Our Covers #050 仁林智也

野田晋平
Selected Cover Songs 2025 #37

野田晋平

パライソレコード主宰
Title

Negro Amor (Its All Over Now, Baby Blue)

Artist
Catto (Filipe Catto)
Original
Gal Costa – Negro Amor (Its All Over Now, Baby Blue)
Bob Dylan – It’s All Over Now, Baby Blue

今年観たライヴの中でも印象深かったのは、初来日を果たしたブラジルのシンガー、フィリペ・カット(キャット)。2022年に他界したガル・コスタへ捧げたカヴァーアルバム『Belezas São Coisas Acesas Por Dentro』からの曲をレパートリーにロックするその妖艶な姿とオーラ、まるでデビッド・ボウイのライヴ映画『ジギー・スターダスト』を観てるみたいでした。「Negro Amor」はガル・コスタがボブ・ディラン「It’s All Over Now, Baby Blue」をポルトガル語詞で歌ったカヴァー曲(カエターノ・ヴェローゾ&ペリクレス・カヴァウカンチ作詞)のカヴァー。イントロ鳴った瞬間、キタキタ〜となった!
YouTube

Profile

魅惑のオンラインショップ《パライソレコード》主宰。世界中の魅惑サウンドを探し求め、中古レコードをメインに(ほぼ)毎日新入荷を更新中。
paraisorecords.com/
Our Covers #020 野田晋平
ディスク・ボイジャー

NOOLIO
Selected Cover Songs 2025 #38

NOOLIO

ARRROUND Wicked Sound Maker
Title

Smooth Operator (Version Suave)

Artist
Señor Coconut & His Orchestra
Original
Sade – Smooth Operator

今年の夏にICHIHASHI DUBWISEと2人で静岡〜四日市〜神戸をツアーしたんですが、移動中の車の中でいろんな人のMIXを聴いてました。その時に聴いたSade「Smooth Operator」のラテンジャズっぽいカバーがすごく良くて、帰ってきてから調べるとSeñor Coconut、しかもこれCDで持ってるじゃん! と家DIGしたところ薄いプラケースのマキシシングルを発掘。聴いてみると、車で聴いたヴァージョンもいいけど、ぐっとテンポを落としてムーディーなアレンジの(Version Suave)がめちゃくちゃ最高…! ボレロ〜フィーリン〜エキゾチカ的ムードも色濃くなりつつある〈SIDE.C〉的にも今ドンピシャで、DJでも夏の終わり以降よくプレイしました。その度に「これ誰!?」って訊かれます。

Profile

2018年に自身の新レーベル《ARRROUND Wicked Sound Maker》を始動。レゲエをベースに古今東西の音楽をMIX UP、時空を超えたロマンを街角で鳴らしてNICE MOOD創り。吉祥寺bar Cheekyでのレギュラーパーティー〈SIDE.C〉を主宰、レーベルからは自身の「SIDE.C Classics」シリーズを始め、ピーチ岩崎、Daddy-Kan、Ayu-Chan-Ching、EL-QUANGOのMIXCD、LP見開きジャケットサイズの木製フレーム〈AWSM Frame〉など様々なフォーマットでリリース。2021年には10inch Vinyl 「AMAI HIT KOUCHIE E.P」(KEN KEN, ICHIHASHI DUBWISE, asuka ando)をリリースし完売。asuka ando、DJサモハンキンポーとのオンラインラジオプログラム〈SEX ON THE RADIO〉も活発に配信中。
arrround.thebase.in
Our Covers #010 NOOLIO

TSUTCHIE
Selected Cover Songs 2025 #39

TSUTCHIE

プロデューサー
Title

Crazy for You

Artist
Beats International
Original
Madonna – Crazy for You

2ndアルバム『Excusion On The Version』に収録された「The Sun Doesn”t Shine」のインストバージョンを使って歌われているこちらのカヴァーなのですが、なんとアルバムのリリースが1991年でした…。
シングルのみの収録の様で、現在サブスクにも見当たらない模様ですが、今現場でかけてても色褪せる事のない名カヴァーではないかと。 2025年の今でも音の感じを参考にしております。

Profile

ヒップホップ・グループのひとつ〈Shakkazombie(シャカゾンビ)〉のトラックメイカー、プロデューサーとして3枚のアルバムをリリース。同時に、数多くのアーティストのリミックスやプロデュースを手がけている。近年ではヒップホップに止まらずあらゆるジャンルを横断する音楽プロデューサーとして活躍中。
2002年にファースト・ソロ・アルバムをリリースし、2003年には録音からミキシングまでほぼ一人で制作したセカンド・ソロを発表。2004年にアニメ『サムライチャンプルー』のサウンドトラックを2枚、2015年にはアニメ『GANGSTA.』のサウンドトラックをリリース。最近ではレコーディング、マスタリングエンジニアなども行い、更には2011年より自身のレーベルSYNC TWICEを立ち上げ、自身の作品を始め柳田久美子、ランランランズ、TOMMY HONDAなどの音源をリリース。詳細は下記のリンクまで。
LinkCore
Our Covers #028 TSUTCHIE

長谷川正樹
Selected Cover Songs 2025 #40

長谷川正樹

VIEW / RECORD SHOP VIEW
Title

Home Before Dark

Artist
ゑでぃまぁこん
Original
Nora Guthrie – Home Before Dark

一度耳にすれば忘れることなどできず、生涯の名曲として心に留めている方も多いであろうノラ・ガスリーの楽曲を、まさしくこれ以上ないプロダクションでカヴァー。憂いを帯びながら穏やかで、身体の奥底まで沁み渡るように響く、とてつもなく深くまどろんだ音像。元曲を知らない状態のまま、リコンポジションされたという〈カヴァー〉の概念をも超えた裏面、TORSOによる神々しい演奏にも圧倒されました。もともとは公開目的ではなかった、という録音をレコードで聴くことができることに強く感謝したい気持ちで一杯です。本稿の締め切りギリギリ、2025年末に届いた宝物のような一枚。

Profile

2020年にオープンしたオンライン・レコード・ショップ《RECORD SHOP VIEW》主宰。国内外の様々なレコード(記録媒体)を通じて、あらゆるVIEW(視点・視野・景色・考察)が広がる出逢い・発見・感動のきっかけを。ほぼ毎日、新入荷のレコードを更新中。
viewrecordshop.com
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Our Covers #079 長谷川正樹

KND
Selected Cover Songs 2025 #41

KND

DJ
Title

House Mix (Bota Pra Mexer)

Artist
Beto de Paula
Original
BIZZ NIZZ – We’re Gonna Catch You!
Rocco Granata – Marina
Gipsy Kings – Volare

ペルナンブーコ出身、現在はマナウスを拠点に活動するシンガー、BETO DE PAULAによる1992年のアルバム。トレンディなツイードジャケットに身を包んだ伊達男がダンディーでたまらない!
…なのですが、正統派サンバ歌謡を想起させるアルバム・アートワークから一転して、「House Mix」と銘打ったA1に針を落としてびっくり。ベルギーのユニットBIZZ NIZZのユーロ・ハウス名曲「We’re Gonna Catch You!」から始まり、キリン淡麗のCMでもお馴染み、Gipsy Kingsの「Volare」までカバーした、8分以上に及ぶメガミックスなのでした。

Profile

レコードショップバイヤ-を経て、現在はリサイクル業界で働いています。引き続き都内でDJも時々しています。
Our Covers #058 KND

ハナカタマサキ
Selected Cover Songs 2025 #42

ハナカタマサキ

作曲家
Title

The Windup

Artist
Julian Lage
Original
Keith Jarrett – The Windup

この楽曲を知ったのは、原曲より先にJulian Lageのカバー音源でした。
メインテーマの人懐っこいメロディに惹かれて自分でも弾いてみたいと夢中になってしまい、今も熱心に練習しています。
ぶっきらぼうで繊細、そしてチャーミングなギターが本当に魅力的です。

Profile

作詞・作曲、ほぼ全ての楽器の演奏、プログラミングから録音までを一人で行い、独自のポップミュージックをつくり出す音楽家。玩具などを使用したミニマルから、エレクトロニカ、フォーク、フルオーケストレーションまで多彩なサウンドを纏った楽曲を制作している。猫が好き。
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MASAKI HANAKATA
Our Covers #030 ハナカタマサキ

伊藤一樹
Selected Cover Songs 2025 #43

伊藤一樹

演芸&レコード愛好家
Title

マイ・ウェイ

Artist
布施明
Original
Frank Sinatra – My Way

今年の3月、『あなたが選ぶ!みんなのベスト紅白 放送100年スペシャル』の公開収録で聴いた布施明の「マイ・ウェイ」が忘れられない。
昨年末に仕事を辞め、次の仕事も決まらず途方に暮れていた自分に、この曲が光を差してくれた。
そのおかげもあってか、再び音楽の仕事に戻ることができた。
結局のところ、私の〈マイ・ウェイ〉はやはり音楽なのだろう。

Profile

1985年東京都東村山市出身。演芸&レコード愛好家。ジャズ・ギタリストを志し音大へ進学も、練習不足により挫折。その後、書店員、レコード屋の店員、無職を経て、現在は雑誌編集職。経歴だけはまるで昭和の文化人。
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Our Covers #029 伊藤一樹
レコード盤★盤

Tetsunori Tawaraya
Selected Cover Songs 2025 #44

Tetsunori Tawaraya

ミュージシャン / アーティスト
Title

Summertime Blues

Artist
HAINO KEIJI & THE HARDY ROCKS
Original
Eddie Cochran – Summertime Blues

先日Deerhoofを見に新代田Feverに行ったところ、棚ボタで灰野さんのバンドも見ることができた。P-vineのアンドウ氏よりアルバムの解説をしてもらったところ、往年のロックソングなどを解体し、独自に再構築しており、聴いても何のカバーだか分からないくらいヘンテコな具合だと言う。ふむふむ、どんなサウンドなのだろうと期待しライブハウスに入ると、その解説のお陰かライブを非常に楽しめ、LPを購入した次第だ。

より痙攣的にし、爆音にしたU.S. Mapleとでも言うか、No Wave、Junk/Lo-Fiなど好きな人にはピーンとくるサウンドであった。

Profile

俵谷 哲典はノイズパンクバンド2up(アップアップ)のギターリスト兼ヴォーカリストとして、またグラフィックアートで知られる日本人ミュージシャン、アーティスト。宮城県出身で、現在は東京都を拠点としている。90年代後半にカリフォルニア州サンディエゴにて人々やミュージシャンのポートレートを描き始め、精力的にSF/実験的なグラフィックノベルを制作。2007年までサンディエゴを拠点としてバンドDmonstrations(デモンストレーションズ)の活動を行う。グロテスクかつ色彩豊かな世界が世代を超えて評価されている。Colour Code、Hollow Press、Le Dernier Criからシルクスクリーンやリソグラフを使った本をリリース。その他複数のアパレルブランドとのコラボレーションを発表し、その仕事は高い評価を受けている。
Our Covers #019 Tetsunori Tawaraya

Amemiya KSK
Selected Cover Songs 2025 #45

Amemiya KSK

discos PAPKIN
Title

Planeta De Roca

Artist
Solo Moderna
Original
Afrika Bambaataa and Soulsonic Force – Planet Rock

オランダのプロデューサー、Solo ModernaがAfrika Bambaataの「Planet Rock」をクンビア風のリズムで再生産。テクノポップ、エレクトロファンク、ヒップホップ、トロピカル音楽、そしてチップチューンまで繋げてしまったという奇跡。全方位対応型、BPM 120オーヴァーのカーニヴァル・マッド・チューン。リリースは2024年ですが未だ現場で大活躍中。そうそう以前彼はスレンテンとダブル・バレルをチップチューン・クンビア化していた。それも面白いので良かったらチェックしてみてください。リリースはコロンビアとフランスの2拠点で活動する推しレーベル《Galletas Calientes Records》 から。長年にわたり現行トロピカル音楽の明日を独自の視点で紹介し続ける素晴らしいレーベルです。

Profile

DJ。山梨県甲府市出身。世界に溢れるラテン、カリブ、アフリカ、・ミュージックにインフルエンスされた〈今〉の音を幅広い解釈で選曲。コロンビアの名門レーベル《Discos Fuentes》の音源をセレクトしたクンビア・コンピレーション・アルバム『CUMBIAS CUMBIAS CUMBIAS CUMBIAS』の企画・監修・解説の執筆を行う。2012年よりオンライン・セレクト・CD/レコード・ショップ《discos PAPKIN》をオープン。2019年から、新たにレーベル部門を同ショップ内に立ち上げ、オリジナル作品の制作を開始。第一弾としてラテン・バンド、COPA SALVO の7インチを発売。ネット販売だけでなくカフェ、バー、クラブから野外フェスなどでポップアップストアも頻繁に行っている。
discospapkin.com
Our Covers #093 Amemiya KSK

Magictouch(DUPER GINGER)
Selected Cover Songs 2025 #46

Magictouch_1149(DUPER GINGER)

レコード愛好家 / DJ
Title

I Can’t Wait

Artist
8ronix
Original
Nu Shooz – I Can’t Wait

先日、東洋化成さん主催のレコードマーケットに参加した際、久しぶりに8ronix氏と再会。そんな流れもあって、今年は彼の2009年の1stアルバムからこのナイスカバーをピックアップ。
ポートランドの夫婦デュオNu Shoozによるディスコ・クラシック「I Can’t Wait」を、ブレイクビーツへと再解釈したカバー。Valerie Dayに代わりヴォーカルを務めるのはFNCYで活躍中のG.RINAさんです。
当時クラブフロアを賑わせていたNinja TuneやTru Thoughtsの作品群と並べても、音像・展開・質感すべてにおいて遜色ない仕上がりだなぁと思う次第。
8ronix氏といえば、好きモノ界隈たちの間ではレコーディング、ミキシング、マスタリングといった一連のエンジニアとしての印象が強いかもしれませんが、彼が技術者としての精度に加えて、アーティストとしての感性も高いレベル持ち合わせていたことが、この曲からははっきりくっきり読み取れる、そんなカバーでございます。 なお余談ではありますが、彼の1stアルバム、2ndアルバムどちらも制作を担当したのは私でございました。来年あたりまた一緒に何かできたら良いですね〜。

Profile

1978年生まれ。CD / レコード・ショップ勤務を経て現在は某ミュージシャンの会社に所属。暇さえあれば大小様々のリユースショップでレコードをディグ。ときに解体屋から廃品回収の方々ともレコードの為に密接にお付き合い。今の所は趣味の範囲。和モノのブレイクを多数サンプリングしてメガミックスした『KYOSOKU』シリーズが成果物。ディグしたレコードはその都度Instagramに掲載中。
SoundCloud
Instagram
Our Covers #072 Magictouch(DUPER GINGER)

マイケルJフォクス
Selected Cover Songs 2025 #47

マイケルJフォクス

DJ
Title

We’ve Only Just Begun

Artist
Grant Lee Buffalo
Original
Roger Nichols & Paul Williams – We’ve Only Just Begun

1994年リリース。14組のオルタナ系バンド・アーティストによるカーペンターズのトリビュート・アルバム『If I Were a Carpenter』収録の一曲。
メロウかつロー&スローな楽曲に意識が向いていたことや、いま思えばコロナ期の後遺症を癒すような心持ちでイージーリスニングやカーペンターズばかり聴いているこの数年。
同アルバムはSonic Youth「Superstar」のカヴァーをたまにDJでかける以外、他の曲は正直あまり聴いていなかったのだが、Grant Lee Buffaloによる「We’ve Only Just Begun」は美しい歌声・コーラスや、フォーキーかつシンプルなアレンジは楽曲の素晴らしさが際立ち、幾多ある同曲のカヴァーの中でもこのバージョンが持つ稀有な輝きに最近になって気がつく。 聴きながら90年代〈オルタナ〉が担保していた自由さや多様性は今の時代改めて大事よな、なんてことを思ったりする。

Profile

DJ。グルーヴミュージックをテーマとした渋谷OTO「Night Rhythm」、オールラウンド日本語音源パーティー渋谷東間屋「EACH TIME」、クボタタケシとのツーマンで毎月開催している渋谷オルガンバー「number」など都内を中心に活動。
SoundCloud
Instagram
Our Covers #055 マイケルJフォクス

内海イズル
Selected Cover Songs 2025 #48

内海イズル

Music Maker / DJ
Title

白浜ブルース

Artist
金城恵子
Original
屋良ファミリーズ – 白浜ブルース

琉球レアグルーブ楽曲としてあまりにも有名な「白浜ブルース」ですが、このバージョンは1999年に発表されたアルバム『オキナワン・ヒッツ&スタンダーズ』(ビクター)に収録されていた金城恵子バージョンの初アナログ化です。沖縄民謡における艶歌や情歌を確立したと言われるウマリウタサー(生まれながらの歌手)金城恵子は、70年代の沖縄民謡全盛期から歌い続けているレジェンドの一人。まるでニューオーリンズ・ファンクのようなブラスのリフが印象的な躍動感のあるナイスカバーです。

Profile

DJ・アーティスト・音楽愛好家として他の追随を許さない独自の視点を持って活動してきた稀有な存在。
今でこそ当たり前になった、ワールドミュージックや民族音楽など非英語文化圏の音楽をダンスフロアでプレイするという行為を、80年代から現在に至るまで続けている真の先駆者であり、国内外を問わず各方面から信頼が厚い。
auwarecords.com
Our Covers #004 内海イズル

辻谷克彦
Selected Cover Songs 2025 #49

辻谷克彦

辻谷商店
Title

Un dia de noviembre

Artist
Zsofia Boros
Original
Leo Brower – Un Dia de Noviembre

私が生まれた年、1972年公開のキューバ映画『Un día de noviembre』(邦題:11月のある日)の挿入曲で、カヴァーしているのはハンガリーのギタリストZsofia Boros(ジョフィア・ボロス)彼女の2013年にECMからリリースされたアルバムの最後に収録されています。
春から夏にかけて多くの観光客で賑わう東北海道の片田舎でお店を営んでいるのですが、慌ただしい春夏が過ぎて秋の紅葉も終わり枯れ葉も散って、静かな時間が訪れる11月になると毎年この曲を聴いて、ほっこりと色々回想しています。とても美しい曲です。

Profile

東北海道の弟子屈町(てしかが)という町で辻谷商店・つじや食堂というお店を営んでいます。
音楽とボクシング観戦と魚釣りが好きです。
Instagram

TORSO
Selected Cover Songs 2025 #50

TORSO

Husband and Wife
Title

ホーム・ビフォア・ダーク

Artist
ゑでぃまぁこん
Original
Nora Guthrie – Home Before Dark

手前味噌ですが、12月5日エムレコードよりゑでぃまぁこんさんとカップリングで7inchをリリースしました。
A面がゑでぃまぁこんさんがノラ・ガスリーの「ホームビフォア・ダーク」のカバーを(坂本慎太郎氏によるオリジナル日本語歌詞!) 、 B面がTORSOによるインストアレンジになります。
恥ずかしいことに我々オリジナルを知らないまま制作(エムレコードさんの意向もあり)したのですが、完成後にノラ・ガスリーのオリジナルを聴いてあまりの素晴らしさに恐縮しました! 未聴の方いらっしゃいましたらオリジナル盤もエムレコードから再発されましたので是非!

Profile

GROUPのサックスプレーヤーとしての活動を主に、その他様々なバンドのサポートとして活動中のKENJI(Flute,Sax etc)とORIE(Cello,Voice,etc)の夫婦からなるユニットTORSO。 自主レーベルOZATO RECORD立ち上げと同時に、第一弾としてTORSOの1stアルバム『SetOut』を2019年9月10日にアナログでリリース。エンジニアにJoe Talia氏、マスタリングはLachlan Carrick氏、ジャケットのイラストレーションは中原昌也氏が手がける。
HP
X
YouTube
Bandcamp
Our Covers #041 TORSO

JAM
Selected Cover Songs 2025 #51

JAM

音楽ライター / DJ / レコード会社A&R
Title

Ooh Baby You Move Me

Artist
Linda Jones
Original
Ben Aiken – Baby You Move Me

フィラデルフィアをベースにその美麗な歌声で数々の名曲を残したベン・エイケンのLomaでの4枚目の傑作シングル(68年)のA面曲を70年にカバーしたのがリンダ・ジョーンズ。原曲が殊更甘美に歌われているのに対し、リンダ・ジョーンズのテイクは歌い出しからリンダ節が炸裂、一時も耳が離せない。それはまるで曲そのものにまた違った命を吹き込むかのよう。しみじみとソウル・ミュージックの滋味深さというものを痛感させられる。オリジナル、カバー、共にプロデュースがジョージ・カーなのもポイント。

Profile

一時たりとも浮気もせず、横目も振らず、ヴァイナルを愛好しておよそ45年、これまでもこれからもブラック・ミュージック一筋な音楽ライター/DJ/レコード会社A&R。著書『Chasin’ The 80s Classics』《スペースシャワー・ブックス》。
Our Covers #033 JAM

伊藤尚毅
Selected Cover Songs 2025 #52

伊藤尚毅

SSW
Title

四面道歌

Artist
伊藤尚毅
Original
細野晴臣 – 四面道歌

手前味噌とは、まさにこのことという感じですが、12月17日発売の『はらいそ、の音楽 コーヒーハウス・モナレコーズの細野晴臣さんトリビュート・アルバム』の中で「四面道歌」の弾き語りカバーをしております。キセル、モノンクルがカバーするバージョンもそれぞれがこの曲の良さを違う部分から引き出す素敵なものでよく聴いていました。その他にも動画サイトにあがっている「四面道歌」のカバーをいくつか見ました。せっかくカバーするなら、他の人とは違う解釈でこの曲の良さを引き出したいと思い、自分の数少ないひきだしの中をかき回しながらアレンジを考えました。〈弾き語り〉というのがこのプロジェクトの唯一の縛りだったため、どうやってもキセルのようなフォーキーなカバーになってしまい、困っていたところ、ワルツのリズムを使うのはどうかと思いつきました。演奏からは全く感じられないとは思いますが、Kenny RankinやJerry Jeff Walkerの「Mr. Bojangles」を思い浮かべながら演奏しました。歌詞の「邪魔だよ〜」の部分は弾き語りだとくどくなってしまうのと、楽曲を3分以内におさめるため、最後の部分にだけ使うことにしました。実家の勉強机に本を何冊か重ね、その上にiPhoneを載せ、ボイスメモで録音しました。なかなか面白いカバーになっているのではないかと思います。是非聴いてみてください。もちろんこのアルバムに収録されている他の音楽家の皆さんのカバー、そして細野さん本人が弾き語るご自身の楽曲も素晴らしいです。

Profile

日本のロック/フォークミュージックの歴史を真っ向から継承する、94年生まれ、栃木県出身のSSW。16年に出した自主制作音源『Bon Voyage~盆旅行記~』がじわじわと評判を呼び、雑誌POPEYEの特集「あたらしい音楽」やミュージック・マガジンの特集「日本音楽の新世代」に取り上げられたりと今最も注目されているミュージシャンの1人。
岩出拓十郎(本日休演)プロデュースによる、待望の全国流通アルバム「伊藤尚毅の世界」が絶賛発売中。
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asuka ando
Selected Cover Songs 2025 #53

asuka ando

Lovers Rock Reggae Singer
Title

Feel Like Makin’ Love

Artist
D’Angelo
Original
Roberta Flack – Feel Like Makin’ Love

実はまだDのことに向き合えていない。世界中のかわい子ちゃんたちを虜にし、置き去りにしたオトコの罪は深い(MJもPRINCEもほぼ同罪)。ハイになってセクシーな気分になり、そして訪れるメロウなお時間の「さわりの部分」を彼から学んだ…
ありがとう、わたしだって愛してる♡

Profile

メロウすぎるにもほどがあるLovers Rock Reggae Singer。これまでのリリースはオリジナル・ソロ・アルバム3枚『mellowmoood』(2015年)『あまいひとくち』(2018年)『DOUBLE HAPPINESS』(2024年)。その他、さまざまなアーティストからラヴ・コールを受け客演の7インチなどなど。いろんな別名義も探してね。常にどこかへツアー中。
Linkfly
Our Covers #016 asuka ando

山下直樹
Selected Cover Songs 2025 #54

山下直樹

ex下北沢ZOO / SLITS代表
Title

O Caroline

Artist
クラムボン
Original
Matching Mole – O’Caroline

友人用に作った夏の選曲に使いました。随分前の作品で未聴でしたがイノセントな声とメロディに惹きこまれ繰り返し聴きたくなるレゲエカバーでした。
相変わらずな混沌とした世界ですが音楽はニュートラルな存在であって欲しいです。皆さま良い年末年始を!

Profile

1962年長崎県生まれ。86年、西麻布ピカソでオールジャンル選曲の洗礼を浴び、88年より95年末まで下北ナイトクラブを母体としたクラブ、ZOO及びSLITSにて企画兼代表を務める。その後レーベル、マネージメント業を生業とした後、特に肩書の無い音楽好きとして現在に至る。
Mixcloud
Our Covers #025 山下直樹

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