Die City PreachersやBrave New Worldでの活動〜数々の客演をこなしつつ、作編曲家としても大成したギタリストJohn O'Brien-Dockerの極初期キャリア作。「Swing Mineur (Minor Swing)」は本家ジャンゴ・ラインハルトを超える切れ味。

《Black Roots》制作、《Rough Trade》配給の浮遊感溢れる極楽メロウ・ダブ。The Guess Whoのオリジナルを軽く超える10分以上の尺でありながら永遠に聴き続けていたくなる、完璧なプロダクション。

それこそ無数のカヴァーが存在し、どれもこみあげ倒す名演揃いの一曲ですが。ソウル・シンガーのように歌い上げる、きらびやかで熱っぽいピアノ捌きに胸打たれます。2021年末にお亡くなりになられたことを知りました。生演奏を聴いてみたかったピアニスト。

後にはCarlos David & Orquesta〜Sensationとしても活躍するキューバ産まれのシンガー、Fito Fosterが率いたラテン楽団おそらく唯一のアルバム。「Never Gonna Let You Go」を筆頭に甘く踊れるサルサ・ロマンチカ・カヴァーをたっぷり収録。

〈BIG E〉と崇められる、ハイ・レヴェルで独創的なスティール・ギターの神様による「カノン」ナッシュヴィル録音。揺らめきながら紡がれていくカノン進行は、いつまでも微睡んでいたくなる至福の響き。

たぶん、考える間もなく衝動的に身体が反応する音楽といったらこのあたりは一生不動。原曲を捻り潰す流石の怪演。Van Halenも大好きです（Minutemenはもっと好きです）。

Pascal Comeladeは愛と哀に溢れた素敵なカヴァー多数。多すぎる。

電子音楽の巨匠、Raymond Scott翁の「Portofino」を才人たちがカヴァーしまくる名企画盤。豪華な顔ぶれと多様なアレンジで通して楽しめる一枚ですが、推しのFay Lovskyを。こじれた頭を柔らかく紐解いてくれる豊かな音像に、音楽の歓びを再認識。

The Vincent Units、Amos & Sara、PiL、The Atomsなど、界隈でも尖っていたバンドのメンバー達がクロスオーヴァーして構成された《Y》の異端ユニット唯一の7インチ。ブロードウェイ・ミュージカル『パジャマ・ゲーム』より「Hernando's Hideaway (The Pajama Game)」をカヴァーした、ヒリヒリとしたポストパンク・タンゴ。裏面の「Break the Ice at Parties」、「Girl From Ipanema」も秀逸。

よくぞやってくれた！ という感じの、日本語詞カヴァー。あらゆる節目に勇気をもらっています。