仁林智也
Our Covers #050

仁林智也

ボナルーカフェ店主
My Back Pages
Title

My Back Pages

Artist
Keith Jarrett
Original
Bob Dylan - My Back Pages
僕が20代中頃に港の公園のフリーマーケットで100円で買ったレコード。擦り切れるほど聴いた。いや、今も聴いている。
ボブ・ディランの曲は多くの人にカヴァーされているがジャズは難しいかなというのが僕の印象。ディランは言わずと知れた詩人で、そのメッセージはメロディに乗りシンプルなハーモニーによって語られると思う。料理しすぎると素材の良さは損なわれるように感じる。
しかしながらこのキース・ジャレットの美しいアレンジは心に染みる。ピアノとコントラバスとドラム。歌詞は無いけどピアノが歌っている。理解と愛と尊敬が行間から滲み出ている。
Quem Me Dera
Title

Quem Me Dera

Artist
Devendra Banhart & Rodrigo Amarante
Original
Caetano Veloso & Gal Costa - Quem Me Dera
不朽の名盤ドミンゴから。不勉強でポルトガル語の歌詞はよくわからないが、原曲でカエタノ・ヴェローソは故郷バイーアを想って歌っているのだろうか? サウダージという言葉はうまく日本語に訳せないようだがこの曲を聴くとサウダージの意味が解るような錯覚に陥る。原曲はガットギターとパーカッションでシンプルだがこのカヴァーバージョンはエレキギターやエレキベースを用いてロックに仕上げているのにも関わらず溢れるサウダージ感は見事に踏襲している。
Coração Vagabundo
Title

Coração Vagabundo

Artist
João Gilberto
Original
Caetano Veloso & Gal Costa - Coração Vagabundo
もひとつドミンゴから。1999年録音のジョアン・ジルベルトの弾き語り。爪弾くガットギターとささやくような歌声のみ。誰にも真似できない。ジョアンの凄さが凝縮されている。珍しいのが原曲のカエタノもガル・コスタもジョアンよりも下の世代、つまり後輩である。世のカヴァー曲のほとんどが偉大な先輩の曲か同時代の仲間、もしくは歌い継がれた民謡などである。後輩の曲のカヴァーはほんとに少ない。ジョアンは気難しくて変わり者と言われているがどうなのかな? ノヴォス・バイアーノスと遊んだり、世代関係なく感覚が合う人と交流を深める自由なタイプなんだろうな。
A Message to You Rudy
Title

A Message to You Rudy

Artist
The Specials
Original
Dandy Livingstone - Rudy, a Message to You
正直言って原曲よりも先にこのカヴァーを知り、今でも愛着はこのバージョンにある。後になって聴いた原曲も味があってとてもいいムードだと思う。僕は10代の頃、レゲエよりも先にパンクを聴いていたのでスペシャルズやクラッシュはその橋渡しをしてくれた大好きなバンド。それにしてもこの曲には当時のロンドンの混沌と情熱が詰まっていて胸がわくわくする。自分たちの文化でムーヴメントを起こすパワーのある曲だ。
Ponta De Areia
Title

Ponta De Areia

Artist
Wayne Shorter
Original
Milton Nascimento - Ponta De Areia
正確に言うとカヴァーと言えるのか? 原曲のミルトン・ナシメント本人が歌っているし彼のバンドメンバーも参加している。この時代に多いのがアメリカのジャズミュージシャンとブラジルのミュージシャンの共演作である。中には大傑作と言われている作品もいくつかあるがなんかあまりピンと来ない。ジャズのルールでブラジルっぽい音楽をやってるだけのように聴こえる、この素晴らしい作品を除いては! ウェイン・ショーターのサックスとナシメントの歌はほんとに楽しそうに寄り添い、歌い踊り、夢見心地で見知らぬ世界へ誘われるような期待に満ちている。
Carcará
Title

Carcará

Artist
Acá Seca Trío
Original
Jorge Fandermore - Carcará
近年ずっと(ほぼ毎日)聴いてる音楽のひとつがアルゼンチンの新しい潮流のフュージョン音楽。アルゼンチン各地の民謡のリズムを取り入れてジャズやクラシック、ポップ、ロックなどとクロスオーバーしている。ボサノヴァやレゲエ、サルサの誕生に匹敵する画期的な出来事だと思う。このジャンルはコンテポラリーフォルクローレとか呼ばれてるがなんかもうちょっとキャッチーで短い名前をつけて欲しいなあと思う。代表的なバンドのひとつがアカ・セカ・トリオ。2016年の初来日時に僕は岡山公演を観た。最初の一音目から鳥肌が立ち、ラストまで終始感動しっぱなし。今思い返しても人生で一番のライブだったなと。その時の冒頭の曲がこの曲だった。原曲を歌うホルヘ・ファンデルモーレも大好き。彼が居たからこそアカ・セカやカルロス・アギーレが新しいものを作ったと思う。
YouTube
Move on Up
Title

Move on Up

Artist
The Jam
Original
Curtis Mayfield - Move on Up
ポール・ウェラーはこの後、ジャムを解散しスタイル・カウンシルで「My Ever Changing Moods」をはじめ数々のソウルフルでファンキーな名曲を生み出す。今思えばその前夜だと解るのだが、当時はどのように受け止められていたのだろうか?
本家に比べると演奏は荒いし、ウェラーの歌唱もグルーヴがロックっぽい。しかし何なんだろうこの魅力は。時代を変える心意気を感じる熱い1曲。
What a Wonderful World
Title

What a Wonderful World

Artist
Rico Rodriguez
Original
Louis Armstrong - What a Wonderful World
リコ・ロドリゲスはジャマイカ出身の偉大なトロンボーン奏者。その人柄、その音色は多くのミュージシャンに愛された。僕は原曲を歌うサッチモことルイ・アームストロングが大好きで彼のトランペットや歌を聴くと何とも言えぬ豊かな気分になる。リコのトロンボーンはまさにそれと同じ感覚を呼び起こす。楽器も違えば時代も、土地も違うが彼らは同じ資質を持ち合わせているような気がする。そして珍しくこの曲でリコはボーカルをとっている。歌手じゃない人が歌う歌ってなんか朴訥としていて妙に気持ちいい時があったりする。もちろん一流の管楽器奏者は歌心も抜群だが。そして間奏の本職トロンボーンソロも最高!
Rock El Casbah
Title

Rock El Casbah

Artist
Rachid Taha
Original
The Clash - Rock the Casbah
ロンドンのパンクバンド、ザ・クラッシュのヒット曲。カスバ(Casbah)というのはアルジェリアの旧市街地のこと。アラビア語で城塞という意味。カヴァーするラシッド・タハはフランスに住むアルジェリア移民のロック歌手。アラビックなアレンジをふんだんに施したこのバージョンはある意味原曲より歌詞に馴染んでいる。
冒頭の笛はアラビアのネイかな? バイオリンにウード(弦楽器)やダルブッカ(太鼓)がロックサウンドと融合し力強くエキゾチックな仕上がり。移民で溢れるパリの裏路地の匂いがする。
銭がなけりゃ
Title

銭がなけりゃ

Artist
高田渡
Original
Woody Guthrie - Do Re Me
この曲、友人に言われるまでカヴァーと気づかなかった。何回も聴いてるし、原曲も持ってるし(原曲は「Do Re Mi」というタイトル)、ライ・クーダーのクレオールっぽいアレンジのライブ版も持ってる(これもむちゃくちゃ良い!)。意識せず聴いていたのでこの3曲が結びつかなかった。
あらためて原曲の歌詞を見てみると地名や時代背景を除いてほぼ同じ。それにしても高田渡の歌唱はほんとうに味わい深い。爪弾くギターもカントリーっぽく弾いているんだろうけどなんだか和のテースト。言葉の乗せ方も独特の節回しというか唯一無二の世界観を持ってる。
Profile

2005年より神戸須磨でボナルーカフェを経営。ライブイベントや小型のフェスなど様々な音楽イベントを手がける。

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