松永良平
Our Covers #021

松永良平

ライター / 編集

DJするときによく持っていく曲や最近好きなカヴァーを中心になんとなく選びましたが、気がつくと全体的な流れは、浮かれて街に出かけたら悪女に騙され、運命を翻弄された挙句、昇天からのお葬式という感じになってました。死なないように生きたいと思います。

Down Town
Title

Down Town

Artist
The King Tones
Original
Sugar Babe - Down Town
もともとキング・トーンズに宛てて書かれた曲が発表から20年を経て、ついに本願達成。曲がリアルに「大人の階段」をのぼるという場面を目撃した気分になります。オリジナルとは出かける街や盛り場の種類は違うかもしれないけどね。
Wine Glass Woman
Title

Wine Glass Woman

Artist
坂本慎太郎
Original
Mayer Hawthorne - Wine Glass Woman
キングトーンズと一緒に土曜日の街に出かけたら、ワイングラスの女にイチコロにされるというか。蟻地獄に引き摺り込まれそうなグルーヴの螺旋はもちろん、毒女を描いた坂本さんの歌詞がああ無情で最高です。
Come And Get Your Love
Title

Come And Get Your Love

Artist
Os 4 Rosas
Original
Redbone - Come And Get Your Love
ポルトガルのキッズ・グループで、ディープ・パープル「Smoke On The Water」のカヴァーがちょっと知られてたんですけど、年月が経つうちにこの「Come And Get Your Love」のカヴァーのほうが人気になったというアルバム内下克上パターン。
Sexual Healing
Title

Sexual Healing

Artist
Soul Asylum
Original
Marvin Gaye - Sexual Healing
じつはこのカヴァーを知ったのはつい最近。ドラマーの光永渉くんと飲んでるときに「ソウル・アサイラムの『Sexual Healing』は最高ですよ」と教わり、即買った。90年代のグランジ華やかなりし頃の音だし、リズムのドタバタグルーヴも愛おしい。悩める愛の伝道師マーヴィンに比べると、こちらは経験したてのやりたがり(だけど彼女はつれない感)。みっちゃん、ありがとう!
Come And Get These Memories
Title

Come And Get These Memories

Artist
Peter Gallway
Original
Martha And The Vandellas - Come And Get These Memories
ピーター・ゴールウェイが西海岸で製作したアルバム『オハイオ・ノックス』期にレコーディングしていたと思われるモータウン・カヴァー(シングルのB面)。ヤングとは言わないが、いい年こいた青臭さがいい。モラトリアム・ソウルと名付けたいニュアンスがグッとくるんです。
Snow Queen
Title

Snow Queen

Artist
The Tokens
Original
The City - Snow Queen
ザ・シティ、もしくはロジャー・ニコルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズのヴァージョンで90年代には愛された曲だけど、このトーケンズのヴァージョンは男のせつなさあって最高。彼らが税金対策で作った、いわゆるtax scam record(わざと赤字を作るために制作して、ほとんど実売しないレコード)収録のため、入手は長年の夢でした。
運命
Title

運命

Artist
寺内タケシとバニーズ
Original
ベートーヴェン - 運命
この曲のシングルを33回転かつ+8にすると、いわゆるスクリューとはまた違ったゴツゴツとしたグルーヴが生まれるという発見は、Organ barで馬場正道くん、VIDEOTAPEMUSICくんたちとやっているパーティー「東西相會」でのことでした。
また逢う日まで
Title

また逢う日まで

Artist
TANI
Original
尾崎紀世彦 - また逢う日まで
ハワイの日系エンタメ・ラウンジ・シンガー、タニ。ライヴ・アルバムの1曲目が「また逢う日まで」という、終わったところから始める選曲に度肝を抜かれます。超かっこいいブラスR&Bアレンジ。
Dancing Queen
Title

Dancing Queen

Artist
Salma And Sabina
Original
ABBA - Dancing Queen
インド人姉妹によるヒンディー語カヴァー。ただでさえ至福の境地になれるこの曲に、さらにインドなコブシも加わって、完全に昇天。という、ある意味想像した通りの音がそのままできているということが素晴らしいのです。
People
Title

People

Artist
Ohta-San
Original
Barbra Streisand - People
10年以上前、高円寺・円盤の田口史人さんとECDが好きなレコードをかけてトークするというイベントに出かけて知ったウクレレ・カヴァー。息を呑むほどに美しいストリングス・アレンジは、60年代に精神的な療養を兼ねてハワイに住んでいた平岡精二。お葬式に流してほしい曲のひとつです。
Profile

1968年、熊本県生まれ。雑誌/ウェブを中心に記事執筆、インタビュー、CDライナーノーツ執筆など。著書『ぼくの平成パンツ・ソックス・シューズ・ソングブック』『20世紀グレーテスト・ヒッツ』、『コイズミシングル』(小泉今日子ベスト・アルバム『コイズミクロニクル』付属本)、編著『音楽マンガガイドブック』、翻訳書にテリー・サザーン『レッド・ダート・マリファナ』、ブライアン・ウィルソン『ブライアン・ウィルソン』自伝。編集担当書に朝妻一郎『ヒットこそすべて』、小野瀬雅生『小野瀬雅生のギタリスト大喰らい』、『ロック画報/カクバリズム特集号』など。

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