映画『007』シリーズのテーマ曲を大胆スカアレンジ。シリーズ第6作の『007 Dr. No』の撮影が行われたりと、人気も強く関連する曲は《Coxsone》《Treasure Isle》、Bylon Lee系からも多数出ている。ギターのリフにホーン隊があのテーマを奏でるキラーチューン。《C&N》とはCoxsoneと奥さんのNormaの頭文字である。

1964年《Studio One》からリリースされたMongo Santamariaのカバーで知られるJohnny Pachecoのインストカバー。The SkatalitesはMongo Santamariaのアルバムをまんまカバーしてるくらい、たくさんのカバー曲があり、この曲もオリジナルまんまなカバー。 イントロのピアノ、途中ブレイクのパーカッション部分と共に盛り上がる1曲。このパーカスは誰？

映画『Peter Gunn』のテーマ。Henry Manciniのカバーは多数あるが、この曲はBusters All Starsのスカの真骨頂といわんばかりのワンコードでひたすら裏打つバッキングが冴えるキラーチューン！ タイトルの〈707〉は飛行機のボーイング707から。UK盤の《BLUE BEAT》には「JET 707」と〈JET〉がつく。

オリジナルは1965年にアメリカのガールズグループThe Toysで、他にもSarah Vaughan、The Supremesら多数のミュージシャンもレコーディングしており、日本でもCMやドラマにも起用されスタンダードナンバーとして多くのメディアにも使用されている。ジャマイカでも、もちろん複数カバーされているがThe Skatalitesの専属ヴォーカリストのDoreen Shafferが優しく歌い上げ、《Gaydisc》のオーナーLyndon O Pottingerの音創りとも相まって素晴らしい出来となっている。

どこでどうなって、ジャマイカ人が美空ひばりのこの曲をカバーしたのかが論争になるが、近年では1958年リリースのArthur Lymanのアルバム『Taboo』のテイクにインスパイアされた説が濃厚。そしてプロデューサーの中国系ジャマイカ人のJastin yapの手にかかると、どキラーなこの「Ringo」となる。彼の仕事ぶりはアーティストへのギャラやレコーディングには大いに労力を使い、ミュージシャンへのケアも怠らなかった。この1964年11月の《スタジオワン》での一連の録音（「Confucious」「China Town」「Marcus Junior」「Smiling」「Reburial」）は後世に残る極上の音源集である。

Cannonball AdderleyによるJazzスタンダードナンバーをモンテゴ・ベイのバンドによるカバー。リーダーであるベーシストLlans Thelwellを中心にスカ、ジャズ、アフロ、R&B、ソウル、ジャンプアップ、チャチャチャなどをホテル等でも演奏していたアップタウンなバンド。上品な演奏とはウラハラにキラーな曲やキレっキレのホーン隊による演奏が素晴らしい。

ミュージカル『Sound of Music』の歌の１つ。「ドレミのうた」。日本語詞はペギー葉山によるもの。《Kentone Records》はジャマイカ初のレコーディングスタジオ《Federal Studio》創始者のKen Khouriによるもの。1950年代、彼はカリフォリニアからプレスマシンを調達し、自前のスタジオを完備してビジネスをスタートさせた。朝に録音した音源が夕方には店頭に並ぶといったエピソードもあり、自社で録音から販売まで完結可能なため、生産コストを気にせず制作できるので小ロットの作品が数多く出回り、現在までに残る音源も少ないのにはこういった背景がある。

これもミュージカル『Sound of Music』の歌の１つ。ジャスのスタンダードナンバーをカリプソにアレンジ。ベースのDesmond Milesがバンドリーダーで《Viking》《Federal》《Caribou》《Wincox》（Coxsone傘下）等からリリースしている。オルガンが入ったサウンドが特徴でシングル数10枚と《Wirl》からアルバム2枚をリリースしている。

映画『Hatari!』の為にHenry Manciniにより書かれた楽曲。「子象の行進」。Sonny Bradshawは「ジャマイカ音楽の学部長」および「ミュージシャンのミュージシャン」、ジャマイカのバンドリーダー、トランペッター、放送局、およびプロモーター、生粋のジャズマンとして知られる。1930年代から1940年代のアメリカのビックバンドによるスイングやジャズに影響を受け1950年代に自身のビックバンドを結成し、ポピュラー音楽を演奏し数多くの音源を残した。ジャマイカ音楽への貢献が称えられ、勲位〈Order of Distinction〉を授与されている。

映画『Orfeu Negro』（ポルトガル語）のテーマ。英語では『Black Orpheus』。1967年にトリニダード・トバゴ共和国のMighty Sparrowのレーベル《National Records》からリリース。Cassanovas Comboによるオルガンをフューチャーした疾走感のあるサンバ？ カリプソ？ ナンバーに仕上がっている。Coxsone傘下の《C&N》からは1964年にThe Skatalitesが「Black Orpheus」で、1971年には《N D Records》から「Black Sunday」としてリリースされている。