ISAYAHH WUDDHA
Our Covers #026

ISAYAHH WUDDHA

SSW / トラックメーカー

あまりカヴァー曲というものを意識して聞いてこなかったような半生でありますが故に選曲するのに脳のしわを開くような作業をともないましたが、確かにあったものをサルベージしてお送りしたいと思います。

Twist and Shout
Title

Twist and Shout

Artist
The Beatles
Original
The Top Notes - Twist and Shout
それはThe BeatlesのTwist and Shoutであり、Twist and Shout以外何物でもなかった。The Top Notesは辛うじてアルファベットのTを二つ持つことでTwistにへばりついていた。John LennonのShoutは後に受けることとなるプライマル・スクリーム療法を先んじて、無意識に自己治癒していたのだと気づかされる。労働者階級の若造のあらゆる不幸を忘れさせたもの、読書、映画、セックス、ドラッグ、ロックンロール。そして今ヒップホップ。
Barbara Ann
Title

Barbara Ann

Artist
The Beach Boys
Original
The Regents - Barbara-Ann
カヴァーというよりまんまコピーした産物。Fleet Foxesのデビューアルバムの一曲目Sun It Risesのイントロを聞くと思い出すBarbara Annのコーラスワーク。陽気な陽気な太陽の下で駄目な僕のBrian Wilsonのほの暗さを発揮するには、このあとの大傑作Pet Soundsまで待たなければならない。でももうすぐそこだ、お前の海は。
God Only Knows
Title

God Only Knows

Artist
The Langley Schools Music Project
Original
The Beach Boys - God Only Knows
不安定さは美しい。不安定さは自然のようで、不安定さは人生そのものである。子供たちの未発達の声帯を震わせて発せられるGod Only Knowsという言葉は純粋さへのあぜ道のようだ。
Space Oddity
Title

Space Oddity

Artist
The Langley Schools Music Project
Original
David Bowie - Space Oddity
どうせならこのアルバム一つで10曲すべて紹介しても良いくらい、カヴァー曲の醍醐味がある。David bowieは、私の中でもっとも過小評価された異星人である。地球なんぞに落ちてこなければよかったのに。曲の中のトム少佐の様に船体に行方を任せ宇宙を漂っていた方がよかったんじゃないかと。宇宙は海と同じである。
Slip Inside This House
Title

Slip Inside This House

Artist
Primal Scream
Original
13th Floor Elevators - Slip Inside This House
名作スクリーマデリカの二曲目からカヴァー曲を配置するというのも、なにか狙いがあってのことなのだろうか。13階建てのビルの13階へエレヴェーターで上がってドアが開いた部屋は中毒者のRoky EricksonとBobby Gillespieが嘔吐と糞と汗にまみれて転げまわっている。君のその一歩に係っている。
La Nuit Des Masques
Title

La Nuit Des Masques

Artist
Pierre Barouh
Original
Chico Buarque - La Nuit Des Masques
真夏の夜の夢という映画がある、夜の森の中を沢山の妖精が白い衣で走りまわる。はたまた夜霧への比喩なのか、VFXがまだない時代の映画である。手をかけて作りこまれフィルムに収められた物語というもう一つの世界。昼と夜の様に、仮面の様に、もう一つの世界に恋をして、朝が来ればあなたは私を見つけることが出来るのでしょうか。
聞かせてよ愛の言葉を
Title

聞かせてよ愛の言葉を

Artist
美輪明宏
Original
Lucienne Boyer - Parlez-Moi D'Amour
太陽が沈んだ夜に。第二次世界大戦中、疎開先に少年の武満徹がいた。昼間は学徒勤労令により痩せた体を酷使する。食い物もろくに無く。ある夜に若い兵士が宿舎へやってきて手回しの蓄音機でLucienne Boyerが歌うこの歌を、少年少女達へ聞かせたそうだ。色々なことやものが無く、美しいものが無く禁止されていた時代。敵国の歌を流すことも禁止されていた。この時の体験が少年、武満の音楽の始まりである。若い兵士に感謝を捧げる。
Ceremony
Title

Ceremony

Artist
New Order
Original
Joy Division - Ceremony
もう一つの世界ではJoy Divisionのアメリカ・ツアーは実現され、Ceremonyはシングルとして発売されて、Ian Curtisはアメリカツアーの度重なる疲労により抗うつ剤の乱用でこの世を去っていたかもしれない。遅かれ早かれ人は死ぬ。ユダヤ教の教えにあった「偶然は無い、必然だけがある。」
Clair De Lune
Title

Clair De Lune

Artist
Kamasi Washington
Original
Claude Debussy - Clair De Lune
決して破綻は無く、狂気も無く、混沌も無く、ただでくの坊の様に、演奏のバトンタッチをして、暑さにもめげず、寒さに指が悴む時は、指先を切った手袋をはめて、マウスピースには力み過ぎて削れた道を作り、ただ淡々とでくの坊の様に吹く。それは、とても、私には、物足りない。
Everybody Is A Star
Title

Everybody Is A Star

Artist
The Pastels
Original
Sly & the Family Stone - Everybody Is A Star
Sly StoneはなぜJimi hendrixに似ているのだろうか。服が似ているのか。カラフルなのか。キラキラして輝いている。輝くのは星、輝くのは光。元来、生き物は皆輝いているのかもしれない。それはトリップした夢。
Profile

カセットMTRを駆使したローファイ・サウンドが炙りだす「愛と狂気の密室ドラムマシーン・ソウル」——2019年にmaquis recordsからリリースしたカセットテープによるデビュー作『urban brew』がUKのWOTNOT MUSICによりアナログLP化され、Giles Petersonがイギリス国営放送BBCでオンエアしたことがきっかけとなり、瞬く間に世界的な注目を集めた京都在住イサヤー・ウッダ。『ミュージック・マガジン』では「日本音楽の新世代 2020」 の10組に選出された。2020年12月16日には第二作『Inner city pop』をコンパクトディスクで、翌2021年1月にはJET SETより『I shit ill / Every little things』を7インチでリリース予定。

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