魅惑のオンラインショップ《パライソレコード》がお贈りする、カヴァーソング桃源の世界。

野田晋平（パライソレコード）
Ep.44 / 1 Feb. 2024

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あけました2024年「辰年」。というわけで年始の恒例、今年の干支にまつわるカヴァー曲というわけで「龍」にちなんだあれや、それや、これや、どれや！？ みなさまの2024年が龍のようにアガっていきますように！

クオ、リュー、リの３人によるドラゴンズが統制厳しい中国で録音した1982年唯一のアルバムより、セックス・ピストルズ「Anarchy in the U.K.」のカヴァー。まともな歌詞などなく、「ヤーヤーヤー」と叫んでいるだけですが、そこにむしろパンクを感じる珍味曲。フランス人ジャーナリスト、マルク･ブーレがこの音源を持ち出し、フランスでリリースしたという話ですが、龍だけにそのストーリー自体が架空の設定という噂もあり！？

中国人とジャマイカ人の両親の間に生まれた中国系ジャマイカ人、バイロン・リーが率いたザ・ドラゴネアーズによるアイザック・ヘイズ作、ブラックムーヴィー『黒いジャガー』のテーマ曲でもある「Shaft」のカヴァー。カリブ圏以外のサウンドをアレンジしたソウルでポップな名曲！

ブルース・リー出演『燃えよドラゴン』はじめ、あまりにも有名な『ミッション・イン・ポッシブル』のテーマ曲など数多くの映画音楽を手がけた、コンポーザー、鍵盤奏者、ラロ・シフリンがクリード・テイラーのCTIレコードよりリリースした1976年作より、レス・バクスター作、マーチン・デニーによりヒットしたエキゾチカ不朽の名曲「Quiet Village」のカヴァー。オリジナルのエキゾ感に加え、ハービー・ハンコックのようなファンクネスを注入した名アレンジ。ベースがブリブリ！

2度目の登場！？ 〈ドラゴン〉の愛称で、長州力らと数々の名勝負を繰り広げた新日本プロレス藤波辰巳がエディ・グラント「Boys In The Street」をカヴァーしたシングル。その破壊的歌唱力で、音痴レコード界不動のチャンピオンとして君臨しすぎる迷曲です！

こちらは曲として2度目の登場！？ （前回は和田アキ子ヴァージョン）クレイケンバンド不朽の名曲「タイガー＆ドラゴン」を『ミナミの帝王』萬田銀次郎でお馴染み、竹内力（RIKI）がカヴァーした2007年シングルB面曲。舞台は横須賀でなくナンバ！？ ドスの効いた関西弁と大阪の情景へと差し替えられた歌詞によるオラオラヴァージョン！

ニューヨークに拠点を移した坂本龍一がUSヴァージン・レコードからリリースした1989年のアルバムから沖縄民謡「安里屋ユンタ」のカヴァー。細野晴臣はじめさまざまなポップスアーティストによっても歌われた曲ですが、教授のヴァージョンは盟友アート・リンゼイにセネガルの英雄ユッスー・ンドゥールなども参加し、民俗音楽的な世界観へと昇華した名曲。教授の味わい深いヴォーカルがこれまた泣けるのです。。

（つづく）