魅惑のオンラインショップ《パライソレコード》がお贈りする、カヴァーソング桃源の世界。
野田晋平(パライソレコード)
Ep.20 / 6 Oct. 2021
「〇〇の秋」といえばみなさんどんな秋をお過ごしでしょうか?
いよいよ秋本番ということで「カヴァー曲の秋」で秋の風物詩にちなんだカヴァー特集。半ば強引なこじつけがさむい!? そんなさむさもまた秋ということでご容赦を…
秋といえば「お月見」ということで、園まり、伊東ゆかりらとともに〈スパーク3人娘〉として数々のアメリカンポップスの日本語カヴァーを生み出した中尾ミエによる1963年、スタンダード「Fly Me to the Moon」のカヴァー。規格外の音圧に圧倒されるボサノバアレンジ。魅惑の日本語詩も相まった最高のヴァージョンです!
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My Little Red Book
「読書の秋」ということでピーター・オトゥールやピーター・セラーズ、ウディ・アレンも出演したコメディー映画『何かいいことないか子猫チャン』にも収録されたバート・バカラック作の名曲マンフレッド・マン「My Little Red Book」のカヴァー。アーサー・リー率いる西海岸のフォークロックバンド「ラヴ」1966年ヴァージョンはモッドなマンフレッド・マンよりはよりガレージ〜サイケっぽいアレンジでヒット。のちに生まれる数々のカヴァーもラヴ版のアレンジを採用されることが多いクラシック!
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メトロポリタン美術館
「芸術の秋」ということで、美術鑑賞などいかがでしょうか? 我ら世代の夢の番組NHK『みんなのうた』でもおなじみ大貫妙子「メトロポリタン美術館」を相対性理論のやくしまるえつこがカヴァーした2013年アルバム『RADIO ONSEN EUTOPIA』からの1曲。ニューウェイヴなアレンジが良いですね。エマーソン北村も参加!
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Dub Be Good to Me
「食欲の秋」ということで秋はやたら美味いもんが多いですが、太りすぎも注意というわけでのちにファット・ボーイ・スリムでダンスミュージックの御大に上り詰めるノーマン・クックによるビーツ・インターナショナルから「Dub Be Good to Me」を。クラッシュ「The Guns of Brixton」のボトムラインを下敷きにS.O.S.バンド「Just Be Good to Me」という旨み成分を上乗せしたカロリー高めのマッシュアップ〜カヴァーなクラシック!
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Mister Sandman
「秋も深まる虫の声」といことでテープ早回転声、通称ムシ声を世界に広めたシマリス3匹組チップマンクス1965年のアルバムより、魅惑のコーラスグループ、コーデッツの名曲「Mr Sandman」のカヴァー。あのヴォーカルの多重をムシ声と子供ヴォーカルでやってのけたモンド殿堂入りの1曲です!
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Say You Don’t Mind
ここ数年で秋の風物詩となった「ハロウィン」ということで、ゾンビーズといホラーなネーミングでビートルズらと並びブリティッシュインヴェンションの一躍を担ったバンドのフロントマン、コリン・ブランストーン1971年のソロ名盤『一年間』よりのちにポール・マッカートニーのウイングスに加入するムーディー・ブルースのデニー・レインの「Say You Don’t Mind」のカヴァーを。あの胸キュンなメロディがブランストーンのウィスパーヴォイスで本家超えを果たしたヴァージョン。ストリングスアレンジも魅惑すぎる!
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Autumn Leaves
最後は「紅葉の秋」ということでやはりこれは外せない「枯葉」。もともとはシャンソンの名曲ながらマイルス・デイビス始め数多くのジャズアーティストにより取り上げられたスタンダードをロックの御大エリック・クラプトンがカヴァーした2010年版。ブルージーな声とサウンド。終盤の枯れたギターソロが泣かせる!
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(つづく)
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- 魅惑のオンラインショップ《パライソレコード》主宰。世界中の魅惑サウンドを探し求め、中古レコードをメインに(ほぼ)毎日新入荷を更新中。
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Our Covers #020 野田晋平