魅惑のオンラインショップ《パライソレコード》がお贈りする、カヴァーソング桃源の世界。
野田晋平(パライソレコード)
Ep.14 / 1 Apr. 2021
ボジョレーヌーボ解禁、鮎解禁、ヘア解禁…なんでも解かれることは嬉しいってことで、ついにサブスク解禁でざわめいている大瀧詠一が作り上げたナイアガラサウンドとその卒業生たちにまつわるカヴァーソング(氷山の一角)を解禁!
小泉今日子、中森明菜などアイドル当たり年と言われた「花の82年組」である三田寛子のセカンドアルバム。ブレッド&バター「ピンクシャドウ」が収録されていることで有名ですが、大瀧詠一の「恋はメレンゲ」もカヴァーしています。本家を上回るトロピカルなアレンジが眩しい!
ニコニコ動画
カナリア諸島
『スチュワーデス物語』ほか大映作品に数多く出演した女優百瀬まなみによる、大瀧詠一『ロングバケーション』に収録の名曲「カナリア諸島にて」のカヴァー。本家に忠実なナイアガラサウンドによるB級アイドルポップス!
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夢で逢えたら
大瀧詠一が生み出した数多くの名曲のうち今もなお多くのアーティストにより歌い継がれているのが「夢で逢えたら」ではないでしょうか。吉田美奈子やシリア・ポールからラッツ&スターなどナイアガラアレンジからそうでないものまでいろいろなヴァージョンが存在しますが、80’Sアイドルで言えば北原佐和子。中森明菜、早見優、小泉今日子、堀ちえみや先ほど登場した三田寛子と同年デビューの「花の82年組」。『ロングバケーション』の大ヒットにより大瀧詠一が日本のポップスシーンの核になってきたことが伺い知れますね。
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ラストダンスはヘイ・ジュード
The Beatles – Hey Jude
「グッド・ナイト・ベイビー」のヒットなどで知られる日本を代表するコーラスグループ、ザ・キングトーンズを大瀧詠一がプロデュースした1981年のシングルよりドリフターズの名曲「ラストダンスは私に」とビートルズ「ヘイ・ジュード」の今でいうマッシュアップを成し遂げた驚きの名曲。そもそも「ヘイ・ジュード」が「ラストダンスは私に」を下敷きにして作られたというエピソードに着想を得た大瀧ならではの洒落が効いてます!
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I Saw the Light
ナイアガラレーベル第1弾アーティストとしてデビューしたシュガーベイブではリードギターを担当し、解散後も『ロングバケーション』はじめナイアガラ作品の全てに参加した村松邦男が1985年にリリースしたソロアルバム『アニマルズ』からトッド・ラングレン「I saw the light」のカヴァー。自分なりのアレンジに仕上げるというよりもどうやってあのオリジナルを再現できるかということにベクトルが向いているとしか思えないコピー曲!?音楽的な偏愛に溢れてますな。
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蜃気楼の街
横顔
山下達郎と並ぶナイアガラ首席卒業生大貫妙子はソロアーティストとして数々の名曲を生み出しますが、1978年のアルバム『ミニヨン』に収録の「横顔」もそのひとつ。女優、モデル、CMなどでも活躍した徳丸純子の1983年アルバム『青のないパレット』で歌う「横顔」はシンセポップとあどけない彼女のヴォーカルが胸キュン度増し増しの名カヴァー!
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FUN×4
昭和高度経済成長期を支えた大コメディアン、植木等が大瀧詠一プロデュースのもとリリースした1995年のアルバム『植木等的音楽』より「FUN×4」のカヴァー。肩肘張らない至宝の無責任スタイルなヴォーカルに最高の冗談音楽アレンジで答えた名曲中の名曲!
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イエローサブマリン音頭
皆さん最後はパーと参りましょうということで、昨今のうっぷんを晴らす景気付けの1曲。ナイアガラミーツ民謡な金沢明子によるビートルズ「イエローサブマリン」のカヴァー。豪快なコブシに杉真理、伊藤銀次、佐野元春に大瀧詠一などナイアガラファミリーも総出演した世界にも知れ渡る珍曲中の珍曲。なんと最初のヴォーカルの候補は山田邦子だったんだって!(コミックソングと思われてしまうという理由で却下笑)
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(つづく)
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- 魅惑のオンラインショップ《パライソレコード》主宰。世界中の魅惑サウンドを探し求め、中古レコードをメインに(ほぼ)毎日新入荷を更新中。
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Our Covers #020 野田晋平