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魅惑のオンラインショップ《パライソレコード》がお贈りする、カヴァーソング桃源の世界。
野田晋平(パライソレコード)
Ep.21 / 3 Nov. 2021
「芸術の秋」というわけで20世紀最高芸術のひとつに数えられるザ・ビートルズ『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』収録曲のカヴァーをアルバム曲順に並べてみました。と勢いよく始めてみたものの、そういえば13曲もある本コーナー初のロング・アンド・ワインディング・ロードであったため、レビューは駆け足気味でございます!
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アイドル全盛期の大場久美子がアンソロジーというカタチで自身のヒット曲をおしゃべりととともに振り返るという一大コンセプトアルバムに収録された「サージェント・ペパーズ・ロンリーハーツ・クラブ・バンド」日本語カヴァー。勢い余って「ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ」の2本立て!?
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With a Little Help From My Friends
そのソウルフルな歌声でスワンプロックの第一人者となったジョー・コッカーを有名にしたのが「With a Little Help From My Friends」のカヴァー。原曲とはガラリと雰囲気を変えた土臭いロックとゴスペルコーラスをバックにシャウトが映える傑作。ウッドストックでの同曲のステージパフォーマンスはもはや伝説として語り継がれています!
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Lucy in the Sky With Diamonds
ゲイリー・マクファーランドとともに《Skyeレコーズ》を立ち上げ幽玄なラウンジジャズ作品を数多く輩出するハンガリー出身のギタリスト、ガボール・ザボによる「Lucy in the Sky With Diamonds」。サイケデリックな原曲に忠実なシタールアレンジも取り入れた魅惑のジャズカヴァー。
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Getting Better
フォークを中心にブルース、ジャズ、中東音楽、インド音楽等の要素も持ち込み、フォークシーンのみならずジミー・ペイジやレイ・デイヴィス等にも影響を与えたギタリスト、デイヴィ・グレアムによる「Getting Better」のカヴァー。インスト中心の彼ですが、ここではほのぼのしたヴォーカルを披露しています。
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1, 2, 1-2-3-4
ブライアン・イーノのオブスキュアレコードからのリリースでも知られる前衛音楽家ギャヴィン・ブライアーズが「Help」「Helter Skelter」などビートルズの曲をまるでコラージュのようなアヴァンギャルドメドレーで演奏する「1, 2, 1-2-3-4」に収録された「Fixing a Hole」。もはやカヴァーと言って良いのかもわかりませんが…この難解な曲の一端を担う曲としてこれが選ばれたのは面白いですね!
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She’s Leaving Home
「ワン・マン・クラッシュ」と呼ばれた英国のSSWビリー・ブラッグによる「She’s Leaving Home」のカヴァー。パンクなエレキギターの弾き語りの印象が強い彼ですが、ここではもうひとつの魅力であるナイーヴな歌心が前面に出たピアノアレンジ。沁みますねぇ…。
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Being for the Benefit of Mr. Kite
ある意味地下組織のビートルズ的存在として様々な音楽革新を遂げ続ける謎に包まれた変態目玉音楽集団レジデンツがライブで披露した「Being for the Benefit of Mr. Kite!」のカヴァー。あのメルヘンで幻想的な原曲の舞台で演奏していたのは彼らだったのか! と想像してしまうようなハマりぶり。さすがです。
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Within You Without You
名アレンジャー、リチャード・エヴァンスを筆頭にフィル・アップチャーチ他凄腕のミュージシャンが集結した名門チェス/カデット・レコードのハウス・バンド、ザ・ソウルフル・ストリングスによる「Within You Without You」のカヴァー。インド漫遊の影響をモロに受けた原曲をさらにファンキーにしたシタール・レアグルーヴ!
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When I’m Sixty-Four
「恋は水色」のカヴァーなど、その魅惑のコケティッシュヴォーカルで初期《A&M》レーベルを象徴する存在となったフランス生まれの女優クロディーヌ・ロンジェによる「When I’m Sixty-Four」のカヴァー、トミー・リピューマ&ニック・デカロという鉄壁の布陣による原曲越えの素晴らしいアレンジ!
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Lovely Rita
ビートルズ亡き後の正統な後継者として活動したエレクトリック・ライト・オーケストラはじめ以降の英国ポップを発展させていったロイ・ウッドが1976年のサントラ『All This and World War II』に残した「Lovely Rita」のカヴァー。立体的なオーケストラサウンドでキメたさすがの1曲。
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Good Morning Good Morning
『サージェント・ペッパーズ』を全曲ロカビリー化するとんでもないアルバムを作り上げた、面白音楽の宝庫《ライノ・レコーズ》発のネオロカ集団ビッグ・ダディによる「Good Morning Good Morning」。二度寝必至なドゥーワップカヴァー!?
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Sargento Pimenta E a Banda Solidão
ノーヴォス・バイアーノスの弟的存在であるブラジルMPBバンド、ア・コル・ド・ソンによる「Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band」のカヴァー。Reprise版のカヴァーではないですが、それに近い弾けたトロピカルアレンジ!
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A Day in the Life
『サージェント・ペッパーズ』最後を飾るビートルズ史上最も不穏とも言える組曲「A Day in the Life」を締めてくれるのは変態音楽集団フレーミング・リップス。マイ・モーニング・ジャケット、モービー、MGMT、J・マスシス、マイリー・サイラスらが参加したサージェントペッパーズトリビュートアルバムに収録の1曲でドロドロとした音塊で21世紀にビートルズが作ったらこんな感じになるかもと思わせてくれる傑作です!
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(つづく)
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- 魅惑のオンラインショップ《パライソレコード》主宰。世界中の魅惑サウンドを探し求め、中古レコードをメインに(ほぼ)毎日新入荷を更新中。
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Our Covers #020 野田晋平
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Our Covers
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United Future Organization and Abigail – Moondance (Moon Chant) [Van Morrison]
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王菲 – 又繼續等 (Still Waiting) [Courtney Pine feat. Carrol Thompson / Diana Ross]
![Cassandra Wilson – Time After Time [Cyndi Lauper]](https://eyeshadow.jp/commons/images/uploads/2024/07/cassandra-wilson_time-after-time-712x400.png)