魅惑のオンラインショップ《パライソレコード》がお贈りする、カヴァーソング桃源の世界。
野田晋平(パライソレコード)
Ep.25 / 9 Mar. 2022
春は別れの季節。とともに新しい門出でもあります。というわけで今回はバンドを卒業(解散・脱退)し新天地を切り開いた人たちによるカヴァー曲特集。新年度心機一転頑張りましょう!
リリースより50年が経ち、デモ音源や未発表曲名を収録した50周年エディションのリリースも話題のゾンビーズ解散後のコリン・ブランストーンがリリースしたソロアルバムより「Say You Don’t Mind」。後にウイングスに加入しポール・マッカートニーの右腕となるデニー・レイン1967年作のカヴァー。UKポップな原曲をストリングスによる室内楽ポップへと大胆アレンジした本編のハイライトと言える名曲!
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Night and Day
もう崩壊状態であったビートルズからポール・マッカートニーが脱退表明をする直前に発表したリンゴ・スターのソロアルバムよりコールポーター作「Night And Day」のカヴァー。バンド時代よりその人懐っこいヴォーカルを印象付けたリンゴが挑むジャズスタンダード。なんとも言えぬ味わい深さ!
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マンズ・マンズ・ワールド
スパイダース解散後の1971年にリリースされた〈マチャアキ〉こと堺正章のファーストソロアルバムはスパイダース時代の再演や洋楽のカヴァーを収録した内容で、マチャアキのキャッチーなキャラクターを盛り立てる楽しい内容。そんななかどす〜んとくるのがジェイムス・ブラウン「マンズ・マンズ・ワールド」。かなり本気な仕上がりにびっくり!
パライソレコード
Why Can’t We Be Lovers
チカーノロックの殿堂、マロやアズテカに在籍したコーク・エスコヴェードがその解散後にリリースした1975年のファーストソロアルバムよりモータウンのヒットメイカーとしても活躍したブライアン・ホーランドとラモント・ドジャーによる1972年作のカヴァー。あの灼熱サウンドから一転クール&メロウにキメた悶絶スウィートソウル!
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Freedom for the Stallion
スティーヴ・ミラーバンドなどでの活動を経て、ソロ活動へと専念したボズ・スキャッグスは1976年の『Silk Degrees』に収録の「We’re All Alone」の大ヒットによりアダルトコンテンポラリー / AORを代表するアーティストとしての地位を獲得します。この「Freedom for the Stallion」はそんなボズがブレイクする以前のルーツミュージックへ傾倒していた時代の作品『My Time』(1972)からの1曲。オリジナルはニューオリンズの巨人アラン・トゥーサン作で、歌うのはこちらも巨匠リー・ドロシー。ボズのヴォーカルの懐深さを見せつける名曲です。
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I Love Rock ‘n’ Roll
ガールズバンド、ランナウェイズ解散後、ザ・ブラックハーツを率い「I Love Rock ‘n’ Roll」をヒットさせロック殿堂入りまで果たすアーティストへとなるジョーン・ジェット。「I Love Rock ‘n’ Roll」はアロウズ1975年作のカヴァー曲ですが、皆さんがよく聞くジョーン・ジェットのヴァージョンは再演。ファーストレコーディングはランナウェイズ解散の同年の1979年にセックス・ピストルズのスティーヴ・ジョーンズとポール・クックと録音したもの。よりパンク的な方向へ進み始める彼女の荒削りな名曲!
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Blank Generation
トム・ヴァーレインのテレヴィジョン、ジョニー・サンダースのハートブレイカーズなどを経て本人主導によるバンド、ヴォイドイズを立ち上げたリチャード・ヘルの代表曲にしてのちのパンクシーンに多大なる影響を与えたクラシック「Blank Generation」はもちろんヘル作ですが、実は米国の歌手、俳優として60年代に活躍したボブ・マクファデンの「Beat Generation」が元ネタ!? ジャズポップなポップコーンチューンが凶悪サウンドへと鞍替え。原曲のリンクも貼ってますので、聞きくらべ(利き比べ)ください!
「Blank Generation」(YouTube)
「Beat Generation」(YouTube)
Redemption Song
クラッシュの解散を経て不遇の歳月を経たジョー・ストラマーが再出発を遂げたザ・メスカレロスのサードアルバムから、ジョーを代表するカヴァーヴァージョンとなったボブ・マーリー「Redemption Song」。酸いも甘いも嚙み分けた漢の涙なしでは聞けない1曲!
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(つづく)
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- 魅惑のオンラインショップ《パライソレコード》主宰。世界中の魅惑サウンドを探し求め、中古レコードをメインに(ほぼ)毎日新入荷を更新中。
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Our Covers #020 野田晋平