ギターとカヴァーの美味しい関係。ギターにピントを合わせれば、あの曲もこの曲も味わいがガラリと変わる。ギタリストのワダマコトがカリプソ愛を香辛料にして熱く調理します。
ワダマコト
Ep.34 / 2 Oct. 2024
カセットコンロスの7インチがリリースになりまして。どうぞ、よろしくお願いいたしますです。
今回のレコーディングでは古いカリプソのカヴァー曲を中心に演奏、録音。ディスクユニオン勤務のSHOCHANG (HIGHLIFE HEAVEN) がディレクター担当、ウッチーこと内田直之氏をエンジニアに迎えてのほぼ全編一発録り。ヴォーカルもほぼ同時録りという、この時代になんとも勇敢なレコーディングではないか。我ながら潔い。そして音がとても好きな感じ。空気が踊っている。ホコリも舞っている。
ライヴのレパートリーでありながら音源化していなかったものも沢山。ばっちり身体に染み込んだカリプソの数々を、どうぞ味わっていただきたい。アルバムはCDとLPで12月の発売です。
というわけで、先行リリースとなった7インチ盤です。「映画でも観よう」というタイトルで日本語化したこのカリプソ曲は、まさに2000年にカセットコンロスを結成した最初のライブからのレパートリー。初の音源化。
もともとは、シネマスコープすなわち横長な画面が映画業界に登場した1950年代半ばに、「映画がでかくなるぞ!」と騒ぎ立てるような、そんなテーマのカリプソソング。
ジャマイカン・カリプソとしても定番化。
「Wide Screen」というタイトルで吹き込んだのはデューク・オブ・アイアン。
今回の録音にあたって、古いカリプソを沢山聴き返して、歌も演奏もとても自由な音楽だなぁ、と改めて痛感。そんな質感を共有してくれたメンバーたち。そして、それを理解して見事に記録して、盤になるところまでこだわりぬいてくれたウッチーは、今回のレコーディングではほぼプロデューサーだ。SHOCHANGは我々のいろいろとややこしいリクエストを大人の事情で板挟みになりつつ頑張ってくれている。みんなに感謝。そしてみんなの音として出来上がりますよぅ、と。そんなこんな。やっと出ます。どうぞよろしくお願いいたします。
(つづく)
- Profile
- カリプソ狂。結成20年を迎えるライヴバンド、カセットコンロスを率いるギタリスト / シンガー。ソロ活動ではWADA MAMBO名義でもアルバムをリリース。ブルース~ジャンプ&ジャイヴ経由カリプソ。BLUES & SOUL誌の連載ほか、音楽についての執筆業も。妻x1、クロネコx1、シロネコx2、と共に暮らしています。
音楽活動のない日は、東横線の綱島駅と大倉山駅が最寄りの、音楽と雑貨の店ピカントにいます。
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Our Covers #043 ワダマコト