魅惑のオンラインショップ《パライソレコード》がお贈りする、カヴァーソング桃源の世界。
野田晋平(パライソレコード)
Ep.49 / 2 Sep. 2024
今年の夏も暑かった。。残暑お見舞いといえど、いまだ暑中お見舞いな様相ですが、やはり今年も夏バテには納涼サウンドを。というわけで先月に引き続きラテンアレンジなカヴァー曲を直球&変化球でお届け!
京都が誇るお座敷ロックンローラー、バンヒロシと浪花のゴッドソウル姐さん、大西ユカリの2021年共演7吋盤から、エクトル・リヴェラのブガルークラシック「I Want a Chance for Romance」の日本語カヴァー。ラテンサウンドに昭和映画のような詞世界の掛け合わせ。和モノシーンを牽引してきた2大巨塔による名曲!
She Wants to Mambo
パンク伝説ジョニー・サンダースの最期のアルバムとなった1988年の50’s~60’sのオールディーズカヴァーアルバム『Copy Cat』に収録のNYドゥーワップグループ、チャンターズのカヴァー。元スナッチのパティ・パラディンとともに送るマンボチューン。ヘロヘロなジョニーのヴォーカルも最高!
Wonderful World
ロキシーミュージックのヴォーカル、ブライアン・フェリーがオールディーズソングをカヴァーした1974年のセカンドソロアルバムよりサム・クックのカヴァー。中盤よりスティールパンなんかでトロピカルにアレンジ。自慢の耽美ヴォーカルも若干夏バテ気味のヘロヘロさで残暑感があります…
赤い鳥逃げた
12インチというフォーマットでリリースされた中森明菜1985年のシングル。同年3月にリリースされ、彼女の代表曲となった「ミ・アモーレ」と異名同曲異歌詞曲となる本作は、「ミ・アモーレ」より先に録音されたものの、シングル向きでないという理由でお蔵入りになっていたヴァージョン。厳密に言うとカヴァー曲ではないですが… ラテンフュージョンの雄、松岡直也によるラテンアレンジが素晴らしい!
商売繁盛じゃ笹持ってレゲエ
「若井ぼん・はやと」の漫才コンビとして活躍した若井ぼんが、コンビ解散前年となる1984年にジェイムス・ボン名義でリリースしたシングル。河内音頭をレゲエビートでアレンジし、大阪今宮戎のえべっさん(十日戎)で歌われる「商売繁盛で笹もってこい」のリディムを乗せた、昨今の民謡~盆踊りブームに先駆ける名曲です。プロデュースは久保田麻琴!
The four Mills Brothers
古き良きアメリカのハリウッドサウンドを60年代に再現したバーバンクサウンドの重要人物、ヴァン・ダイク・パークスが、カリビアンサウンドへ傾倒していった名盤セカンドアルバム『Discover America』より、カリプソシンガー、ザ・ライオンがアメリカのジャズコーラスグループ、ミルス・ブラザーズを歌った「The four Mills Brothers」のカヴァー。まさにヴァン・ダイク節と言える大胆なストリングスサウンドでの再現。この曲はタジ・マハールもカヴァー。タジヴァージョンはトロピカルでこちらもおすすめです!
(つづく)
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- 魅惑のオンラインショップ《パライソレコード》主宰。世界中の魅惑サウンドを探し求め、中古レコードをメインに(ほぼ)毎日新入荷を更新中。
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Our Covers #020 野田晋平