ディスク・ボイジャー<br>“今年の夏はモア・ベター”
feature #228

ディスク・ボイジャー
“今年の夏はモア・ベター”

魅惑のオンラインショップ《パライソレコード》がお贈りする、カヴァーソング桃源の世界。

野田晋平(パライソレコード)
Ep.62 / 13 Jul. 2026

←Ep.61

今年も夏がやってくる! 暑さにはトロピカルサウンドを処方。というわけで今回は細野晴臣がYMO前夜にリリースしたトロピカル三部作と言われる『トロピカル・ダンディー』(’75)・『泰安洋行』(’76)・『はらいそ』 (’78)の3枚のアルバムの収録曲のカヴァーを特集。新旧~邦洋さまざま。これで少しでも暑い夏を乗り切りましょう!

Title

東京ラッシュ

Artist
森高千里
Original
細野晴臣&イエロー・マジック・バンド – 東京ラッシュ

細野晴臣プロデュースによる森高千里1998年のアルバム『今年の夏はモア・ベター』では『はらいそ』のオープニングを飾った「東京ラッシュ」をキャッチーなブレイクビーツでカヴァー。細野さんもコーラスで登場!

Title

Roochoo Gumbo 〜 Hoodoo Chunko

Artist
久保田麻琴と夕焼け楽団
Original
細野晴臣 – Roochoo Gumbo

細野さんと同じく独自のエキゾチックサウンドを創り上げる久保田麻琴、1979年のアルバム『セカンド・ライン』から、『泰安洋行』に収録の「Roochoo Gumbo」のカヴァー。本家チャンプルーソングの、より沖縄色強めなアレンジ!? この曲に登場する喜納昌吉「ハイサイおじさん」のフレーズ、旅で訪れた西表島で乗ったマイクロバスの中で、かけられていたこの曲を偶然耳にし、衝撃を受けた久保田が、《マルフク・レコード》を訪れて数枚のシングルを手に入れ、細野さんに聞かせたところ、いたく気に入り、後のトロピカル三部作へも影響を与えたという逸話があります。

Title

Honey Moon

Artist
Mac DeMarco
Original
細野晴臣 – Honey Moon

今や日本国内のみならず、海外にも細野さんからの影響を公言するアーティストが出てきていますが、そんなうちのひとり、カナダ出身のSSWマック・デマルコは『トロピカル・ダンディー』収録の「Honey Moon」をカヴァー。しかも日本語で!? 原曲のムードそのままのレイドバックな名曲。口笛もいいアクセント!

Title

Nettaiya

Artist
Balming Tiger & Haruomi Hosono
Original
細野晴臣 – 熱帯夜

こちらは韓国から、新しい学校のリーダーズともコラボするオルタナティヴK-POPバンド、バーミングタイガーが『トロピカル・ダンディー』の50周年を記念してリリースした「熱帯夜」カヴァー。熱帯夜の湿度をより感じさせるエキゾダブなアレンジにより、現行サウンドへとブラッシュアップした、お見事な1曲!

Title

はらいそ

Artist
ジョンとポール
Original
細野晴臣&イエロー・マジック・バンド – はらいそ

下北沢のライブハウス《mona records (モナレコーズ)》で小西康陽氏が主催するレギュラーイベント「コーヒーハウス・モナレコーズ」が送る、2026年リリースの細野晴臣トリビュートアルバム『はらいそ、の音楽 コーヒーハウス・モナレコーズの細野晴臣さんトリビュート・アルバム』より、本サイトにも登場する広島呉のアーティスト、ジョンとポールによる「はらいそ」のカヴァー。原曲のアンサンブルの対極に位置するアコギによる弾き語りに細野スタイルなヴォーカルが、メロディの楽園ぶりを引き出した名曲。本作品にはこれまた本サイトにも登場する伊藤尚毅さんによる「四面道歌」のカヴァーも収録されています!

Title

ポンポン蒸気

Artist
ムジカ・ピッコリーノ
Original
細野晴臣 – Pom Pom蒸気

鈴木慶一、浜野謙太、 ASA-CHANGほか、錚々たるミュージシャンも出演したNHK Eテレの音楽教育番組『ムジカ・ピッコリーノ』の公式アルバムから「Pom Pom蒸気」のカヴァー。原曲同様のカントリーアレンジに、キッズコーラスも飛び出す最高のキラーチューン!

Title

北京ダック

Artist
口ロロ
Original
細野晴臣 – 北京ダック

坂本龍一、高橋幸宏はじめ、ヴァン・ダイク・パークス、ジム・オルークほか豪華メンバーが参加した、2007年リリースの『細野晴臣トリビュート・アルバム – Tribute to Haruomi Hosono -』から、口ロロ(クチロロ)による「北京ダック」のカヴァー。フェイク中華ポップな原曲をオルケストラルアレンジと合唱系ヴォーカルで大陸的な壮大さへと広げた名曲です!

Title

香港ブルース

Artist
Harry Hosono & TIN PAN ALLEY
Original
Hoagy Carmichael – Hong Kong Blues

50周年を迎えた本年、ついにその全貌が明らかになった、YMO前夜、細野晴臣のエキゾチック期真っ只中の1976年に横浜中華街の老舗中華菜館「同發新館」で細野晴臣とティン・パン・アレーが行ったライブ。トロピカル三部作の中にはカヴァー曲もたくさん存在しますが、数々のアーティストがカヴァーするホーギー・カーマイケル「香港ブルース」はやはり絶品でしょう。このライヴでは、その他にYMOで大ヒットを遂げるマーチン・デニーの「ファイアークラッカー」なんかも披露しています。若き坂本龍一、矢野顕子も参加!

Title

はらいそ

Artist
高橋幸宏
Original
細野晴臣 – はらいそ

最後は盟友高橋幸宏が、1991年4月29日に渋谷 ON AIRで行ったライブの模様を収録したアルバム『a night in the next LIFE』から、トロピカル三部作のフィナーレを飾る「はらいそ」を。鈴木慶一、小原礼、徳武弘文、スティーヴ・ジャンセン、キョンほか、いぶし銀のメンバーたちをバックにしたライヴのラストナンバー。幸宏さんの色気のあるヴォーカルで歌われるとフェアウェル感がさらに増しますね!

(つづく)

Profile
魅惑のオンラインショップ《パライソレコード》主宰。世界中の魅惑サウンドを探し求め、中古レコードをメインに(ほぼ)毎日新入荷を更新中。 http://paraisorecords.com/
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